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マッスルデリの実データまとめ

4つのプランの栄養基準と、実際にいくらかかるのか。継続割の解約条件と、向いていない人の条件まで、公式に出ている数字だけで並べました。

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脂肪燃焼にいい飲み物は?お茶・コーヒー・水を論文で比較

脂肪燃焼にいい飲み物は?お茶・コーヒー・水を論文で比較

脂肪燃焼にいい飲み物って、結局どれなんですか?

先に結論を書きます。飲むだけでお腹の脂肪を大きく落とせる飲み物は、確認できませんでした。

ただ、「効果ゼロ」という話でもありません。人を対象にした試験がある飲み物・成分は実在します。問題は、それぞれが測っているものがバラバラだということです。体重を測った研究、体脂肪量を測った研究、運動中の脂肪の燃え方を測った研究、食後の血液中の中性脂肪を測った研究。これが全部「脂肪燃焼」という一語にまとめられて売られています。

この記事でわかること
・「脂肪燃焼」という言葉に混ざっている4種類の指標と、その見分け方
・体脂肪が減った研究が実在する成分と、その試験条件(何を、何mg、何週間)
・コーヒーのカフェインが効くのは「いつ」なのか
・足すより先にやることがある、という話
・トクホのパッケージに書いてある文言を、そのまま「痩せる」と読まないための対応表

臨床検査技師として日々いろいろな数値を見ている立場から言うと、このテーマは「どの数字を見ているか」を揃えないと議論そのものが成立しない種類の話です。順番に分けていきます。

目次

脂肪燃焼にいい飲み物は?まず目的別に結論

ランキングにはしません。1位・2位・3位を付けるということは、測っているものが違う研究に順位を付けるということだからです。代わりに目的別で並べます。

あなたの目的候補研究から言えること
数週間かけて体脂肪を減らしたい高カテキンの緑茶飲料、ケルセチン配糖体を含む緑茶飲料小幅な変化を示した試験がある。ただし効果の大きさは控えめ
運動するときに脂肪の燃え方を上げたいカフェイン(コーヒーなど)条件付きで増加。ただし「運動中」の話で、体脂肪が減る話ではない
とにかく摂取カロリーを減らしたい水・無糖のお茶甘い飲料からの置き換えに向く。効果量としてはここが一番大きい
食後の中性脂肪の上がり方が気になる難消化性デキストリンを含む飲料食後の血液中の中性脂肪の話。体脂肪が減るという意味ではない
表1:同じ「脂肪」でも、狙っているものが違います

この表を先に置いたのには理由があります。「脂肪燃焼飲料を足す」より、「甘い飲料を水や無糖茶に置き換える」ほうが、数字としては大きく動くからです。詳しくは後で書きます。

「脂肪燃焼」は3種類ある|脂肪酸化・体脂肪・食後中性脂肪は別物

ここが、この記事でいちばん書きたいところです。

広告で「脂肪を燃焼」と書かれているとき、実際に測られているものは、だいたい次のどれかです。そして、どれか1つが動いても、ほかが動くとは限りません。

図解1:「脂肪燃焼」に混ざっている4つの指標 どれも脂肪に関係するが、測っているものも、動く速さも違う 脂肪酸化速度 いま体が脂肪を どれだけ使っているか 単位は「分〜時間」 呼気ガスで測る カフェインの研究はここ 体脂肪量 体にたまっている 脂肪そのものの量 単位は「週〜月」 体組成計などで測る 読者が知りたいのはここ 内臓脂肪面積 お腹の断面で見た 脂肪の面積 単位は「週〜月」 CTなどで測る 体重が動かなくても減りうる 食後中性脂肪 食事のあとに血液中で 上がる中性脂肪 単位は「数時間」 採血して測る 体脂肪とは別物 ここを混ぜないでください ・「運動中の脂肪酸化が上がった」は、「体脂肪が減った」ではありません。呼気の話です。 ・「食後の中性脂肪の上昇をおだやかにする」は、「たまった体脂肪が減る」ではありません。数時間の話です。 ・「体重が動かない」と「脂肪が減っていない」も別です。内臓脂肪面積だけ動くことがあります。 この4つを1つの「脂肪燃焼」にまとめた瞬間、比較そのものが成立しなくなります。

Xを見ていると、この差がそのまま出ています。「ヘルシア緑茶を半年くらい飲み続けたけど、確かに効果はあった。内臓脂肪が無くなる。血液検査でしかわからんから実感しにくいのが欠点」という投稿がある一方で、「効果は全く実感が無い」という人もいる。見ている指標が違えば、感想が割れるのは当然です。

どの検査値がいつ動くのかは、こちらで分けて書いています → ダイエットで血液検査の数値はいつ動く?血糖1週間・HbA1c3か月・LDL上昇の理由

体脂肪が減った研究がある飲み物・成分

ここからは、体脂肪量や脂肪面積を実際に測った試験だけを扱います。呼気の話も、食後の血液の話も、ここには入れません。

緑茶カテキン|12週間の試験で体脂肪量が動いた。ただし条件つき

この分野で最もよく引かれるのが、花王のグループによる日本人対象の試験です(Nagao, Obesity 2007)。

内臓脂肪型肥満の日本人男女を対象に、カテキン583mg/日を含む緑茶飲料を摂る群と、96mg/日の群に分けた、12週間の二重盲検・並行群間・多施設試験です。

結果は、583mg/日群で体重が1.7kg、体脂肪量が2.3kg減少し、除脂肪量は0.6kg増加。収縮期血圧とLDLコレステロールも下がりました。

ここは読み方を間違えないでください。
この2.3kgは、583mg/日群の試験期間中の変化です。「対照群より2.3kg多く減った」という意味ではありません。
また、対照群も96mg/日のカテキンを摂っています。まったく飲まなかった人との比較ではありません。

では、カテキンそのものの上乗せ分はどのくらいなのか。ランダム化比較試験をまとめたメタ解析が答えを出しています(Phung, Am J Clin Nutr 2010)。

緑茶カテキン+カフェインの群では体重が1.38kg減少(95%信頼区間 -1.70〜-1.06)。ところが、カフェインを含む対照と比べると、差は0.44kgまで小さくなりました(95%信頼区間 -0.72〜-0.15)。

つまり、「お茶で1.4kg」と言われている数字のうち、それなりの部分はカフェインが入っていることで説明がつく、という読み方になります。統計的には有意ですが、0.44kgという数字を、どう受け取るか。

正直に書くと、体重計の日内変動と同じくらいです。

ケルセチン配糖体|200名の試験。ただし「3,000歩多く歩いた」試験もある

日本の特定保健用食品でよく見る関与成分に、ケルセチン配糖体があります。

公開されている試験では、BMI25〜30の20〜65歳の男女200名に、ケルセチン配糖体(イソクエルシトリンとして)110mgを配合した緑茶飲料500mLを1日1本、12週間摂ってもらっています。対照群と比べ、8週目・12週目で全脂肪面積の減少が示されました。

ここで注目してほしいのが、もう1本のほうです。

別の試験(148名)では、同じ飲料を12週間摂りながら、普段の生活より3,000歩ほど多く歩く条件が加えられています。
つまり、「飲むだけ」の試験と、「飲んで、さらに歩いた」試験が両方あるということです。パッケージの文言だけを見ていると、この差は見えません。

これは責める話ではなく、読む側が分けて受け取るべきところだと思っています。歩数を増やす条件を足した試験がある、という事実そのものが、飲料単独でできることの範囲を示しています。

成分何を測ったか対象・規模期間結果この結果から言えないこと
緑茶カテキン 583mg/日
(Nagao 2007)
体重・体脂肪量内臓脂肪型肥満の日本人男女12週群内で体重-1.7kg/体脂肪量-2.3kg/除脂肪量+0.6kg対照群との差ではない。対照群も96mg摂っている
緑茶カテキン+カフェイン
(Phung 2010・メタ解析)
体重ランダム化比較試験の統合研究により異なる-1.38kg。カフェイン含有対照と比べると差は-0.44kgカテキン単独の効果を分離した数値ではない
ケルセチン配糖体 110mg/日全脂肪面積BMI25〜30の男女200名12週対照群と比べ8週目・12週目で全脂肪面積が減少体重が減ったことを示した数値ではない
同上(別試験)全脂肪面積148名12週同様の結果。ただし3,000歩多く歩く条件つき飲料単独の効果として読めない
表2:体脂肪・脂肪面積を測った試験。列の右端をとくに見てください

なお、この表は成分の研究であって、特定の市販商品の性能表ではありません。試験で使われた飲料の組成と、いま売られている商品が同一であることは確認していません。ここを重ねて書くと、たちまち嘘になります。

飲み物より食べ物のほうが動かしやすい、という話はこちら → 内臓脂肪を【最速】で落とす食べ物ランキング!楽がしたいあなたへ!
乳酸菌の飲料についてはこちら → ガセリ菌で痩せたは本当?内臓脂肪に効く「SP株」の論文9本とやめると戻る条件

運動中の脂肪酸化を増やすカフェイン|体脂肪が減る話とは別

コーヒーの話です。ここは、一見矛盾している2つの研究を並べると分かりやすくなります。

ひとつ目。呼吸チャンバーで24時間のエネルギー消費と脂肪酸化を測った6論文・18条件のメタ解析(Hursel, Obes Rev 2011)では、エネルギー消費の用量反応がカテキンで0.53kJ/mg、カフェインで0.44kJ/mgでした。そして脂肪酸化の増加は、カテキンとカフェインを組み合わせた条件でのみ観察され、カフェイン単独では観察されませんでした

ふたつ目。運動中の脂肪酸化速度を扱ったメタ解析(Collado-Mateo, Nutrients 2020)では、カフェインは脂肪酸化速度を有意に増加させました(標準化平均差 0.73、95%信頼区間 0.19〜1.27)。効果は座位中心・非鍛錬の人ほど大きいという結果です。

この2つは矛盾していません。測っている場面が違うだけです。
Hursel は24時間の測定、Collado-Mateo は運動中の測定。
「カフェインは脂肪を燃やす/燃やさない」ではなく、「いつの話か」で答えが変わります。

そして、量にも条件があります。用量反応を検討した報告(Eur J Nutr 2022)では、3.0mg/kgを超えないと運動中の脂肪酸化に有意差が出ませんでした。3.0mg/kg以下では有意差なし(p=0.78)、3.0〜5.9mg/kgで有意(p=0.02)です。

図解2:研究で有意差が出た「3.0mg/kg」は何mgか これは運動中の脂肪酸化を調べた研究の条件です。減量のための推奨量ではありません 体重 3.0mg/kg に相当するカフェイン量 50kg 150mg 60kg 180mg 70kg 210mg 80kg 240mg カフェインの目安(食品安全委員会・EFSA) 健康な成人:1日400mgまで/単回200mgまで  妊婦・授乳婦:1日200mgまで 上の3.0mg/kgは、単回200mgの目安に近い量です。体重が重い人ほど、目安に触れやすくなります。 減量を目的にこの量のカフェインを摂ることを勧めるものではありません。

飲み物1杯あたりのカフェイン量は、豆の量や抽出条件でかなり変わります。「コーヒー何杯ぶん」という換算は、この記事ではしません。やるなら製品の表示を見てください。

Xでも、飲み過ぎ側のトラブルはよく見かけます。「コーヒーがぶ飲みしすぎて胃が気持ち悪い」「アイスコーヒーの飲み過ぎで胃もたれがひどく」「寝る前のカフェインをやめる」。眠りを削ってまで飲む理由は、上の効果量からは出てきません。

※以下の商品リンクにはアフィリエイト広告を含みます。研究で使われた飲料と同一の製品ではありません。

何を飲むかより「置き換える」視点も重要

ここまで、足す側の話をしてきました。効果量は、正直に言って控えめです。

一方で、引く側・置き換える側の研究のほうが、数字は大きく出ます。ただしここも、条件を落とさずに書きます。

フルクトース甘味飲料を大量に摂った試験では、内臓脂肪だけが増えた

甘い飲み物の何が問題なのかを、いちばんはっきり示したのがこの試験です(Stanhope, J Clin Invest 2009)。

過体重・肥満の人に、必要エネルギーの25%をブドウ糖またはフルクトースの甘味飲料として、10週間摂ってもらいました。

図解3:体重の増え方は同じ。増えた場所だけが違った Stanhope, J Clin Invest 2009/必要エネルギーの25%を甘味飲料として10週間 ブドウ糖の甘味飲料 体重は増えた 内臓脂肪の有意な増加は見られず 肝臓の脂肪合成・食後中性脂肪も 有意な増加なし フルクトースの甘味飲料 体重の増え方は同じ 内臓脂肪だけが有意に増加 肝臓の脂肪合成・食後中性脂肪・ apoB・小型LDL・酸化LDLも増加 この図を読むときの注意 必要エネルギーの25%を甘味飲料で与えるという、日常より多い実験条件です。清涼飲料水全般の話ではありません。

体重の増え方は両群とも同じ。ところが内臓脂肪量が有意に増えたのはフルクトース群だけでした。あわせて、肝臓での脂肪合成、23時間の食後中性脂肪の総量、空腹時のapoB・LDL・小型で密度の高いLDL・酸化LDL・食後のレムナント様粒子が、フルクトース群でのみ増加しています。

ここも一般化しないでください。必要エネルギーの25%を甘味飲料として10週間与えるという、日常よりかなり多い条件の試験です。
「清涼飲料水を飲めば内臓脂肪が増える」ではなく、「フルクトース甘味飲料を大量に摂った試験では内臓脂肪が増えた」が、この研究から言えることです。

果糖ぶどう糖液糖そのものについては、こちらで詳しく書いています → 一番太る!果糖ぶどう糖液糖!脳にわるく老化もすすむ最悪な物
中性脂肪の数値そのものを下げたい方は → 中性脂肪を下げる食事|減らす食品・増やす食品と数値別の優先順位

食前に500mLの水|ただし両群とも低カロリー食をしています

いちばん地味で、いちばん数字が大きいのがこれです(Dennis, Obesity 2010)。

55〜75歳の過体重・肥満の成人48名が、12週間の低カロリー食を行った試験です。両群とも低カロリー食を実施したうえで、食事療法のみの群が-4.8kg、毎食前に500mLの水を加えた群が-7.0kgでした。

「水を飲めば12週で7kg減る」ではありません。
低カロリー食をしている人が、そこに食前の水を足したら、差が2.2kg分ついたという試験です。
対象も55〜75歳の48名と限定されています。

それでも、この記事で紹介したどの成分よりも、数字としては大きい。お金もかかりません。

Xの声でも、いちばん腑に落ちたのはこれでした。「特茶とヘルシア飲む効果は全く実感が無いけど、おかげでジュースは買わなくなった。」効果を実感しなかった人が、結果的に置き換えを達成しているという構図です。

トクホ・機能性表示食品は、何を表示しているのか

ここが実務上いちばん役に立つところだと思います。

特定保健用食品や機能性表示食品のパッケージに書かれている文言は、商品ごとに許可・届出されている内容が違います。「脂肪」という字が入っていても、同じ意味ではありません。

パッケージの文言のタイプ実際に測られている指標時間の単位「体脂肪が減る」と同じか
体脂肪を減らすのを助ける、といった趣旨体脂肪量・脂肪面積週〜月(試験は12週が多い)近い。ただし試験条件つき
食後の中性脂肪の上昇をおだやかにする、といった趣旨食事のあとの血液中の中性脂肪数時間違う
脂肪の吸収を抑える、といった趣旨食事由来の脂質の吸収・食後の血中脂質数時間違う
糖の吸収をおだやかにする、といった趣旨食後の血糖値数時間違う
表3:文言のタイプと、実際に測られている指標の対応

具体例を挙げます。難消化性デキストリンの試験では、健常成人12名にハンバーガーとフライドポテトを食べてもらい、同時に5gを配合した飲料を飲んでもらったところ、プラセボより食後の中性脂肪の上昇が低かったという結果でした。複数の試験をまとめたシステマティックレビューでは、5〜9gで食後血中中性脂肪値の上昇を抑制するという評価になっています。

この4つは、全部別のことです。
食後中性脂肪の上昇抑制空腹時の中性脂肪が下がる体脂肪が減る脂肪燃焼
ここを1つにまとめて読んだ瞬間に、期待と結果がずれます。

だから、商品を選ぶときは「痩せそうな順」ではなく「自分が困っている指標に合っているか」で選ぶことになります。食後の血液の数値で引っかかっているなら食後系、体組成計の体脂肪率を動かしたいなら12週級の試験がある成分、という具合です。

※以下の商品リンクにはアフィリエイト広告を含みます。並び順は効果の順位ではありません。表示内容は各商品のパッケージでご確認ください。

飲み方の実務|研究で使われた量と、安全の目安をどう読むか

最後に、実際にどう飲むかの話をします。ここは根拠のある範囲だけ書きます。

研究で使われていた条件
・緑茶カテキン:583mg/日を12週間(Nagao 2007)
・ケルセチン配糖体:110mgを含む飲料500mLを1日1本、12週間
・難消化性デキストリン:5gを食事と同時に(食後の中性脂肪の試験)
・カフェイン:運動中の脂肪酸化については3.0mg/kg超で有意差

共通しているのは、どれも「12週間」または「食事と同時」という条件がついていることです。1日や1週間で判定する設計の試験ではありません。

カフェインの目安は、健康な成人で1日400mgまで、単回200mgまで。妊婦・授乳婦は1日200mgまでとされています(食品安全委員会/EFSA)。これは安全側の目安であって、減量のための推奨量ではありません。

「飲んだから食べても大丈夫」だけは、やめたほうがいい

Xでこのジャンルを検索していて、いちばん多かった言い回しがこれでした。

「特茶飲んだからカロリーゼロ」「これ飲んだからセーフです」。半分は冗談だと思います。ただ、量として本当に多い。黒烏龍茶についても「安心感が落とし穴」と書いている人がいました。

ここは正直に書きます。「その安心感が減量を打ち消している」と証明した研究を、私は確認できていません。これはSNS上で見られた傾向であって、実証された現象ではありません。

ただ、この記事で並べた数字を見てもらえば分かるとおり、飲料側の効果量は0.44kg級です。その横で摂取が増えれば、簡単に消えます。それだけの話です。

実際、Xで数字を出して報告している人は、ほぼ全員が併用を語っています。「食事と一緒に」「ジュースをやめた結果」「アンダーカロリーが前提」。飲み物を変えただけで大きく動いたという報告は、ほとんど見当たりませんでした。

続かない理由は、たいてい値段と味です

やめた人の理由は、①値段 ②味(渋い・苦い・薬っぽい)③飽き、の3つにきれいに集まります。「ヘルシア高いから続かない」「特茶とか高い製品は買えない」。

そして研究の条件は12週間です。12週間続かない価格帯のものは、その時点で試験条件を満たせません。続けられる範囲に落とすか、置き換え側(水・無糖茶)に振るか。どちらかだと思います。

酢のドリンクを検討している方は、歯のこともあわせてこちらを → 黒酢とリンゴ酢はどっちがダイエットに効果的?どっちの酢が痩せる?

よくある質問

Q. 脂肪燃焼にいちばんいい飲み物は何ですか?

A. 1つに決められません。研究が測っている指標が飲み物ごとに違うためです。数週間かけて体脂肪を狙うなら高カテキンやケルセチン配糖体を含む飲料に人での試験があり、運動中の脂肪の燃え方を狙うならカフェイン、摂取カロリーを減らすなら水や無糖茶への置き換えになります。

Q. お茶を飲むだけでお腹の脂肪は落ちますか?

A. 飲むだけで大きく落とせることを示した研究は確認できませんでした。緑茶カテキンのメタ解析では、カフェインを含む対照と比べた体重の差は0.44kgでした(Phung, Am J Clin Nutr 2010)。統計的には有意ですが、大きな変化を期待できる量ではありません。

Q. コーヒーは脂肪燃焼に効果がありますか?

A. 運動中の脂肪酸化については、カフェインが有意に増やすというメタ解析があります(Collado-Mateo, Nutrients 2020)。ただし3.0mg/kgを超える量が必要で、アウトカムは運動中の脂肪の燃え方であって、長期的に体脂肪が減ることを示したものではありません。一方、24時間の測定ではカフェイン単独で脂肪酸化の増加は観察されていません(Hursel, Obes Rev 2011)。

Q. トクホのお茶で「食後の中性脂肪の上昇をおだやかにする」と書いてあれば、体脂肪も減りますか?

A. 別のことです。食後の中性脂肪は食事のあと数時間の血液中の値で、体脂肪は体にたまっている脂肪の量です。表示されている内容が、そのまま体脂肪の減少を意味するわけではありません。

Q. 特茶を1ヶ月飲めば痩せますか?

A. ケルセチン配糖体の試験は12週間の設計で、脂肪面積の減少が示されたのは8週目・12週目です。1ヶ月で判定する設計ではありません。また、148名の試験では普段より3,000歩多く歩く条件が加えられています。飲料だけの効果として読まないでください。

Q. 体重が変わらないのに効果があると言っている人がいるのはなぜですか?

A. 見ている指標が違うためです。体重、体脂肪量、内臓脂肪面積、血液中の中性脂肪は別々の数値で、動き方も測り方も違います。血液検査で気づいたという声があるのも、そのためです。

まとめ

「脂肪燃焼にいい飲み物」を探しているなら、順番はこうなります。

1. 甘い飲み物を水・無糖茶に置き換える。この記事で扱ったなかで、いちばん数字が大きく、いちばん安い。
2. 自分が困っている指標に合った商品を選ぶ。体組成計の数値なのか、健康診断の食後の数値なのかで、選ぶものが変わります。
3. 足す側には過度に期待しない。カフェインを含む対照と比べた差は0.44kg級です。
4. 判定は12週間で。研究がその設計だからです。1ヶ月では足りません。

この記事の前のバージョンでは、私は「値段が安いお茶のほうがカテキンが多いのでお得」「コーヒーで糖尿病リスクが下がる」といったことを、脂肪の話と並べて書いていました。出典を示せていませんでしたし、糖尿病リスクの話は脂肪燃焼の話ではありません。撤回します。

分からないものは分からない、測っているものが違うなら並べない。効果が小さいなら小さいと書く。飲み物にできることの範囲を正直に出しておいたほうが、結果的に遠回りしないと思っています。

参考文献

  1. Nagao T, Hase T, Tokimitsu I. A green tea extract high in catechins reduces body fat and cardiovascular risks in humans. Obesity. 2007;15(6):1473-1483. PubMed
  2. Phung OJ, Baker WL, Matthews LJ, Lanosa M, Thorne A, Coleman CI. Effect of green tea catechins with or without caffeine on anthropometric measures: a systematic review and meta-analysis. Am J Clin Nutr. 2010;91(1):73-81. PubMed
  3. Hursel R, Viechtbauer W, Dulloo AG, et al. The effects of catechin rich teas and caffeine on energy expenditure and fat oxidation: a meta-analysis. Obes Rev. 2011;12(7):e573-e581. PubMed
  4. Collado-Mateo D, Lavín-Pérez AM, Merellano-Navarro E, Coso JD. Effect of Acute Caffeine Intake on the Fat Oxidation Rate during Exercise: A Systematic Review and Meta-Analysis. Nutrients. 2020;12(12):3603. PMC
  5. Effect of caffeine intake on fat oxidation rate during exercise: is there a dose–response effect? Eur J Nutr. 2022. European Journal of Nutrition
  6. 食品安全委員会「ファクトシート 食品中のカフェイン」 食品安全委員会/消費者庁「食品に含まれるカフェインの過剰摂取について」 消費者庁
  7. Stanhope KL, Schwarz JM, Keim NL, et al. Consuming fructose-sweetened, not glucose-sweetened, beverages increases visceral adiposity and lipids and decreases insulin sensitivity in overweight/obese humans. J Clin Invest. 2009;119(5):1322-1334. JCI
  8. Dennis EA, Dengo AL, Comber DL, et al. Water consumption increases weight loss during a hypocaloric diet intervention in middle-aged and older adults. Obesity. 2010;18(2):300-307. Obesity
  9. ケルセチン配糖体を関与成分とする特定保健用食品の試験(BMI25〜30の男女200名・110mg・12週間/148名・3,000歩増加条件) 「健康食品」の安全性・有効性情報
  10. 難消化性デキストリンの食後中性脂肪上昇抑制作用(健常成人12名・5g/5〜9gのシステマティックレビュー) 松谷化学工業

この記事を書いた人

臨床ブロガー 臨床検査技師/18年・88kg→65kg

検査値を通して人の体を見てきました。論文を確認し、自分の実測とは分けて書いています。医師・管理栄養士ではなく、診断・治療・服薬の判断は行いません。

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この記事を書いた人

臨床検査技師。専門は生化学検査。健診センターのデータ業務、治験コーディネーター(CRC)、総合病院、公立病院の経営推進課を経て、現在はWEBマーケティングが本業。自身が20回のダイエット失敗のあと88kgから65kgへ。論文を読んで気になったものを自分の体で試し、体重・腹囲・血液検査・体組成という数値で確かめた記録を書いています。効くものは効くと、効かないものは効かないと書きます。広告主から記事内容の指定を受けることはありません。

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