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マッスルデリの実データまとめ

4つのプランの栄養基準と、実際にいくらかかるのか。継続割の解約条件と、向いていない人の条件まで、公式に出ている数字だけで並べました。

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ダイエットサプリは効く?根拠の見方と失敗しない選び方

ダイエットサプリは効く?根拠の見方と失敗しない選び方

ダイエットサプリって、結局どれを飲めば痩せるんですか?

その質問には答えられません。かわりに、棚に並んでいる商品が「効く」と言えるだけの根拠を持っているかどうかを、あなた自身が3分で確かめる方法を書きます。

私は臨床検査技師です。減量治療の専門家ではありません。ただ、数字がどう出されたものかを疑うことと、測った値をどこまで信じてよいかを決めることは、毎日仕事でやっています。ダイエットサプリの話は、じつはほとんどがそこで決まります。

「絶対に痩せるサプリ」はありません。あるのは「体脂肪を減らすのを助ける」と企業が届け出た商品です
・見るべき数字は「何kg減ったか」ではなく「プラセボ群との差がいくつか」です
・その差は、消費者庁のデータベースで誰でも無料で確認できます

この記事でわかること
・買う前に見る6項目(届出番号・成分量・対象者・期間・群間差・続けられる金額)
・「体脂肪を減らすのを助ける」は誰が言っている言葉なのか
・届出データベースで根拠を確かめる手順
・「絶対痩せる」「ランキング1位」という言葉が、根拠からどれだけ離れているか
・買ったあと、効いたかどうかを自分でどう判定するか(臨床検査技師の測り方)

※本記事にはアフィリエイト広告を含みます。商品の購入を勧める記事ではなく、根拠の確かめ方を説明する記事です。

この記事は2021年に私が書いたものを、2026年に全面的に書き直しました。初版では海外の食物繊維サプリ1製品を紹介して終わっていましたが、それでは「ダイエットサプリをどう選ぶか」という質問に何も答えていませんでした。当時の体験談は残しますが、それを「あなたにも起きること」としては書きません。

目次

結論|「絶対に痩せるサプリ」はない。見るのはプラセボとの差

絶対に痩せるサプリはありません。見るべきは何kg減ったかではなく、プラセボとの差がいくつかです。

ダイエットサプリと呼ばれているものの中には、「体脂肪を減らすのを助ける」「BMIが高めの方の内臓脂肪を減らすのを助ける」といった根拠を届け出た商品があります。それ自体は嘘ではありません。ただしこれは、飲むだけで大きく体重が落ちることを示した制度ではありません。

多くの試験は、一定の食生活や生活習慣を前提にしたうえで評価されています。サプリだけで大幅な減量を期待するものではない、というのが制度の設計そのものです。

そして、いちばん誤解されるのがここです。

「12週間で1.2kg減りました」という数字は、そのサプリの実力ではありません。

同じ期間、プラセボ(見た目も味も同じ偽物)を飲んだ人たちが0.9kg減っていたなら、そのサプリに帰属できる差は0.3kgです。試験に参加すると、人はそれだけで食事に気をつけます。前後の差には、その効果が丸ごと入り込みます。

広告に出てくるのは、たいてい前者の数字です。届出資料に載っているのは、後者です。この2つを見分けられるようになるのが、この記事のゴールです。

買う前に見る6項目|これだけで候補は絞れる

届出番号・関与成分の量・対象者・期間・群間差・続けられる金額。この6つで候補はほぼ絞れます

成分名を覚える必要はありません。パッケージと、あとで説明する届出データベースを見れば、全部その場で確認できます。

見る項目どこで見るか合格ラインの考え方
① 届出番号パッケージ(例:A123)番号が無い=いわゆる健康食品。効果の根拠は誰にも届け出られていません
② 関与成分の1日量パッケージの表示と届出資料試験で使われた量が、1日の目安量に入っているか。少なければ試験の結果は当てはまりません
③ 対象者届出表示の文言「BMIが高めの方」ならBMI25以上30未満の人での結果です。あなたが該当するか
④ 期間届出資料の試験概要8〜12週が多い。1〜2週間で判断する商品ではありません
⑤ 群間差届出資料の結果プラセボ群との差。単位(kg・cm・cm²)と数値を必ずセットで見ます
⑥ 続けられる金額1日あたりに割り算③〜⑤が満たされても、12週続けられない金額なら意味がありません
表1:ダイエットサプリを買う前に見る6項目

この6項目のうち、①〜⑤は公開情報なので、店頭でスマホから確認できます。手順はこのあとのH2で説明します。

なお、成分ごとの研究の中身(カルニチン、ガルシニア、サラシアなど)まで踏み込むと記事が別物になるので、この記事では扱いません。個別成分の実例としては、ガセリ菌SP株の論文を9本読んだ記事で「届出のある成分でも、効果量はこのくらい」という感覚がつかめると思います。

「体脂肪を減らすのを助ける」は、誰が言っている言葉か

国が個別に審査した表示ではありません。企業が根拠を届け出て、自分の責任で書いている表示です。

ここを間違えると、あとの判断が全部ずれます。日本で「体に良さそうなこと」が書ける食品は、大きく3種類あります。

特定保健用食品(トクホ)機能性表示食品いわゆる健康食品
だれが認めたか国が個別に審査して許可企業が届け出る(個別審査はなし)だれも認めていない
根拠の中身その製品でのヒト試験その製品の試験、または成分についての研究レビュー公開の義務なし
公開されるかされるされる(届出データベース)されない
書ける表現「体脂肪を減らすのを助ける」など同様の表現が可能効果を書けない(書けば違反)
読者にとっての意味審査済み。ただし効果量は小さいことが多い根拠は「ある」。強さは自分で確かめる雰囲気だけ
表2:食品に「効果」が書ける3つの枠組み

つまり、「機能性表示食品だから国が効果を認めている」は明確に誤りです。国がやっているのは、届け出を受け付けて内容を公開することであって、一つひとつの効果を審査して許可することではありません。

ただし2024年9月1日から制度は見直されています。医師の診断による健康被害情報を保健所等へ提供する仕組みが動き出し、重篤な事例はおおむね15日以内、そうでない事例はおおむね30日以内を目安に情報提供する運用になりました。天然抽出物などを原料とする錠剤・カプセル形状の食品についてはGMP(製造管理基準)が2026年9月1日から実施で、2026年8月31日までが準備・経過期間です。

これは「安全性の管理が強化された」という話であって、効果の審査が始まったという話ではありません。ここは分けて覚えてください。

届出データベースで根拠を3分で確かめる手順

消費者庁の届出情報検索で商品名を引けば、根拠の中身は誰でも3分で確認できます。無料です。

使うのは消費者庁「機能性表示食品の届出情報検索」だけです。商品名か届出番号を入れると、その商品が何を根拠に「体脂肪を減らすのを助ける」と書いているかが出てきます。

図解1:届出データベースで根拠を確かめる5ステップ 店頭でも、スマホがあれば3分でできます 1 パッケージの届出番号を控える 「届出番号 A123」のような表示。番号が無ければ、ここで終わりです 2 消費者庁の届出情報検索で引く 商品名でも引けます。届出資料がそのまま公開されています 3 研究レビューか、その製品の試験か 「その製品を人に飲ませた試験」があるなら、根拠としては一段強いです 4 対象者は自分に近いか BMI・年齢・性別。「BMIが高めの方」の結果は、標準体重の人の結果ではありません 5 プラセボ群との差はいくつか ここだけは必ず見ます。前後の差ではなく、群と群の差です この数字が、あなたが払うお金で買えるものの正体です

① 研究レビューか、その製品を飲ませた試験か

研究レビューが大半です。その製品そのものを人に飲ませた試験は、届出全体の5%もありません

これは感覚の話ではなく、数えられています。東京農業大学の上岡洋晴氏が『薬学雑誌』にまとめた報告によれば、2015年4月から2023年1月までに届け出られた6,606件のうち、研究レビュー(システマティック・レビュー)が6,297件で95.3%、臨床試験は309件で4.7%でした。

出典:上岡洋晴「機能性表示食品制度の現状と課題—機能性のエビデンス」YAKUGAKU ZASSHI 143(11), 2023(数字は2023年1月時点の届出についてのものです)

研究レビューというのは、その成分について世の中に出ている論文を集めて「効果がありそうだ」と結論づける方法です。自社の製品を人に飲ませる必要がないので、費用も時間もかかりません。だから95%がこちらになります。

これが悪いわけではありません。ただし「その成分に関する論文がある」と「その商品を飲んだ人が痩せた」は、別のことです。あなたが手に取っている商品そのもので試験がされているかどうかは、必ず見てください。

② 対象者は自分に近いか

多くはBMI25以上30未満の日本人が対象です。BMI22の人が同じ数字になる保証はありません

届出表示に「BMIが高めの方の」と書いてあったら、それは飾りではなく試験に参加した人がそういう人だったという意味です。体脂肪は多い人ほど減らしやすいので、標準体重の人が飲んで同じ差が出るとは限りません。

ここは「効かないかもしれない」ではなく、「確かめられていない」です。この2つは違います。

③ 群間差はいくつか

サプリ群の減り幅ではなく、プラセボ群との差を見ます。差が0.3kgなら、それがこの成分の実力です。

届出資料や広告の数字は、次の4つの列に整理すると一気に読めるようになります。

見る列書いてあること(例)読み方
対象者BMI25以上30未満の成人 100名自分が入っているか。人数が少ないほど結果はぶれます
期間12週間2週間で判断しない理由。試験と同じ期間は続ける
測った指標内臓脂肪面積(cm²)/体重(kg)/腹囲(cm)指標がすり替わっていないか。広告は都合のよい指標だけ出します
プラセボとの差サプリ群 −1.2kg/プラセボ群 −0.9kg
→ 群間差 −0.3kg
これが実力。「12週で1.2kg減」は前後差であって効果ではありません
表3:論文と届出資料の数字を読む4つの列(数値は読み方を示すための例です)

この読み方は、サプリに限りません。「〇〇を食べたら△kg減った」という記事の大半は、前後差だけを出しています。私自身、前後差と群間差を混ぜて書いた記事を過去に何本も書いていて、順に直しているところです。

届出があっても、根拠の質は同じではない

届出があることと根拠が強いことは別です。抽出された40編のうち38編が最低評価でした。

研究レビューには、質を採点するための国際的なものさしがあります。AMSTAR 2というチェックリストで、Critically low(きわめて低い)/Low/Moderate/Highの4段階で評価します。

先ほどの上岡氏の報告では、2022年度に届け出られた研究レビューから無作為に抽出した40編をこのものさしで評価しています。結果は次のとおりでした。

Critically low 38編(95%)/Low 2編(5%)/Moderate・High 0編

ここで注意してほしいのは、これは「機能性表示食品の95%は効かない」という意味ではないということです。評価されているのはレビューのやり方の質であって、成分そのものの効果ではありません。

言い換えると、こうなります。

届出がある=根拠が公開されている
届出がある≠根拠が強い
だから、番号の有無で足切りしたあと、中身(対象者・期間・群間差)を自分で見る必要があります

臨床検査の世界でも同じことが起きます。「検査を出した」ことと「その検査結果が使える」ことは別です。採血の条件、測定法、前回いつ測ったか。そこを確認せずに数字だけ見ると、簡単に間違えます。

「絶対痩せる」「ランキング1位」ほど、根拠から遠い

広告は届出表示より強く、届出表示は論文より強く書かれます。強い言葉ほど根拠から遠いです。

「絶対痩せるサプリメント ランキング」で検索したくなる気持ちは、私もわかります。ただ、その言葉に近い商品ほど、届出の中身から離れていきます。図にするとこうです。

図解2:広告・届出表示・論文の3段階 同じ商品の話です。上に行くほど「条件」が消えていきます 広告・ランキング記事 「飲むだけでお腹の脂肪がみるみる落ちる」「絶対痩せるサプリ第1位」 条件ゼロ。誰が・どのくらいの期間・何と比べて、が全部消えています 届出表示(パッケージに書ける文言) 「BMIが高めの方の内臓脂肪を減らすのを助ける機能があると報告されています」 対象者の条件が入り、「助ける」「報告されています」と控えめになります 元になった論文 BMI25以上30未満の成人、12週間、プラセボ群との差は内臓脂肪面積で数cm² 対象者・期間・比較対象・単位が全部そろっている。ここが出発点です ※数値は読み方を示すための例です。実際の値は商品ごとに届出資料で確認してください

この「上に行くほど条件が消える」は、実際に処分の対象になっています。

2017年11月7日、消費者庁は葛の花由来イソフラボンを含む機能性表示食品を販売していた16社に対し、景品表示法違反で措置命令を出しました。問題になったのは、届出表示を超えて「摂取するだけで誰でも簡単に内臓脂肪が減り、見た目でわかるほど腹部が痩せる」かのように示した広告表示です。翌2018年1月19日には、うち9社へ総額1億1088万円の課徴金納付命令が出ています。

届出そのものが嘘だったわけではありません。届出の中身から離れた広告を書いたことが処分されたのです。だからこそ、広告ではなく届出を見に行く価値があります。

もうひとつ、もっと危ないものがあります。医薬品成分が違法に入れられた「無承認無許可医薬品」です。国内の公的機関が出す注意喚起では、ダイエットをうたった製品でこの手の健康被害が繰り返し報告されています。個人輸入の痩身サプリは、この危険がいちばん高い買い方です。安いから、早く効くから、という理由で手を出す対象ではありません。

なお、市販の内臓脂肪減少薬やGLP-1受容体作動薬のような医薬品は、有効性と安全性を審査したうえで承認されたもので、機能性表示食品とは制度も対象者も前提も違います。ダイエット目的で医薬品をどう考えるかは、この記事の範囲を超えるので扱いません。使うかどうかは、必ず医師・薬剤師に相談してください。

買ったあと、効いたかどうかをどう判定するか

体重より腹囲です。朝・排尿後・同じ条件で測り、12週続けてから判断します。1日の増減は無視します。

ここは臨床検査技師として、いちばん書いておきたいところです。測り方を決めないまま測った数字は、効果の判定に使えません。

測り方を先に固定する

条件をそろえるだけで、数字のブレは大きく減ります。飲み始める前に、測り方を決めてしまうのが先です。

  • 時刻:毎回同じ。おすすめは起床後・排尿後・食事前
  • 服装:同じ(下着だけ、など)
  • 頻度:週1回で十分。毎日測ると変動に振り回されます
  • 指標:体重(kg)と腹囲(cm)の2つ。腹囲はへその高さで、息を吐いたところ
  • 期間:12週。試験と同じ期間を見ずに判断しない

体重は1日のうちで1〜2kg動きます。飲食と排泄と汗で動いているだけで、脂肪が増減しているわけではありません。だから「昨日より500g減った」に意味はありません。

体組成計の体脂肪率を主役にしない

家庭用の体組成計は体の水分量から推定しているので、水を飲んだかどうかで数値が動きます。

体組成計の多くは、微弱な電流の流れやすさから体脂肪率を推定しています。脂肪を直接測っているわけではありません。入浴後・運動後・飲酒後は、それだけで数値が動きます。この仕組みと、そこで起きる誤解については体重が減ったのに体脂肪率が増える理由で詳しく書きました。

血液検査は「効いたかの判定」ではなく「体の状態の確認」に使う

中性脂肪もHbA1cもALTも、サプリが効いたかを判定する専用の指標ではありません

これは検査を仕事にしているからこそ、はっきり書いておきます。中性脂肪は前日の食事と飲酒で簡単に動きます。HbA1cは過去1〜2か月の平均を見る指標なので、2週間では動きません。ALTは体重が減れば下がることが多いですが、それは体重が減ったからであって、サプリのおかげとは言えません

それでも血液検査を見る価値はあります。「痩せているかどうか」ではなく「悪いことが起きていないか」を見るためです。とくに肝機能は、健康食品による健康被害で最初に動きやすいところです。健診で数値が動いたときの読み方はダイエットで血液検査の数値はいつ動くかにまとめました。脂肪肝を指摘されている人は脂肪肝にいい食べ物・肝臓に悪い食べ物のほうが、サプリを増やすより先にやることが見つかると思います。

ドラッグストアで売られているものは、どう位置づけるか

同じ棚に並んでいても、一般の健康食品・機能性表示食品・医薬品では根拠の位置づけが違います

この記事に「ドラッグストア」で来てくださる方が多いので、ここは残します。ただし、棚に何が置いてあるかは店とチェーンで違うので、「ドラッグストアの痩せるサプリはこれ」という書き方はしません。かわりに、手に取ったものが3つのどれなのかを見分けてください。

  • 届出番号がある → 機能性表示食品。根拠は公開されている。表2・表3の手順で中身を見る
  • 届出番号がない → いわゆる健康食品。効果の根拠は公開されていない。パッケージの雰囲気で判断しない
  • 「要指導医薬品」「第1類医薬品」と書いてある → 医薬品。薬剤師の説明を受けて買うもので、サプリと同じ棚の話ではない

私自身が2021年に飲んでいたのは、海外の食物繊維サプリ(PGX)でした。当時、食物繊維がまったく足りていない食生活だったので、飲み始めてから1か月で2kgほど落ちています。ただしこれは私1人の前後差で、比較対照がありません。同時期に食事も変えているので、サプリの効果として書くことはできません。いま同じことを書くなら「食物繊維が足りていない人が足りるようにしたら、体重が動いた」までです。

その意味で、食物繊維系は「痩せる薬」ではなく不足の穴埋めとして考えるのが妥当だと思っています。難消化性デキストリンについては、BMI23以上の成人男性36名を対象に、それを含む茶飲料を1日3回・12週間とった国内の試験(2007年)が知られています。ただし摂取量の表記が二次資料の間でそろっていないため、この記事では「量」については断定しません。買うときは、必ず届出資料で1日量を確認してください。

【セット買い】大塚製薬 ネイチャーメイド α-リポ酸 60粒 & ネイチャーメイド 食物繊維 240粒
NATUREMADE(ネイチャーメイド)

上は、私が当時ドラッグストアで探して見つけた食物繊維の加工食品です。おすすめ商品として挙げているのではなく、価格と1日量を確認するときの参考として置いています。同じ棚の商品を比べるときは、必ず「1日あたりの関与成分量」と「1日あたりの金額」で並べてください。

食べもので内臓脂肪に向き合うほうが結局は近道だと思っている人は、内臓脂肪を落とす食べ物のほうが実用的です。年齢のせいで落ちないと感じている方は40代が痩せるサプリメントに「必ず」が存在しない理由もどうぞ。

サプリより先に、群間差がはっきりしている手があります

ここまで、プラセボ群との差で見ましょうという話をしてきました。同じものさしを当てたときに、サプリより大きな差が出ている方法があるので、最後に書いておきます。1日のうち1食か2食を、内容が決まった食事に置き換えるやり方です。

オックスフォード大学のグループが2019年にまとめたメタ解析では、23件の試験・7,884人ぶんのデータが検討されました(Astbury 2019)。置き換え食と食事指導だけを比べた6件(454人)では、1年後の体重の群間差が1.44kg(95%信頼区間 0.39〜2.48kg)。どちらにも継続的な支援をつけて比べた9件(1,198人)では2.22kg(同 0.45〜3.99kg)でした。前後差ではなく、置き換えなかった群との差です。

置き換え食は通常の食事指導より何kg多く減ったか(1年後の群間差)
比べた組み合わせ 試験数/人数 群間差
置き換え食 対 食事指導のみ 6件/454人 1.44kg
置き換え食+支援 対 食事指導+支援 9件/1,198人 2.22kg
置き換え食+支援 対 食事指導のみ 2件/190人 3.87kg
Astbury 2019(Obesity Reviews 20(4):569-587)より作成

2003年の別のまとめでも同じ向きの結果が出ていて、1年後に2.43〜3.39kg多く減ったと報告されています(Heymsfield 2003)。ただしこちらは試験どうしのばらつきが大きく、著者自身が解釈には慎重であるべきだと書いています。

この数字をどう受け取るか
1年で1〜2kgです。劇的ではありません。ただし、この記事で見てきたサプリの群間差とは桁が違います。そしてこの2019年のまとめは、1日800kcalを下回るような厳しいやり方を最初から除外していて、普通の生活のなかで1食を置き換えただけの結果です。

なぜ差がつくのか。置き換え食に特別な成分が入っているからではありません。効いているのは、何をどれだけ食べるかを毎回自分で決めなくてよくなるという設計のほうです。決める回数が減れば、その分だけ判断が狂う機会も減ります。サプリを探したくなるときの「続かない」「また戻った」という困りごとに対しては、こちらのほうが直接的です。

手段は何でもかまいません。作り置きでも、同じ定食を続けるのでも同じことです。ただ、自分で計算し続けるのが苦手だと自覚がある場合は、たんぱく質量とカロリーがあらかじめ表示されているものを買ってしまうほうが、脱落しにくいのは確かです。

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マッスルデリは、1食あたりのたんぱく質量とカロリーが表示された冷凍弁当の宅配です。体格と目的からプランを選ぶ形になっていて、自分で栄養計算をしなくても数字が揃います。

マッスルデリ

よくある質問

Q. ダイエットサプリはいつ飲むのがいいですか?
A. 商品ごとに違うので、パッケージの目安に従ってください。食事の脂質や糖の吸収に関わるものは食前・食事とともに、と指定されていることが多いです。試験で使われた飲み方と違う飲み方をすると、その試験の結果は当てはまりません。

Q. やめたら戻りますか?
A. 生活が飲む前に戻れば、体重も戻る方向に動きます。サプリの多くは吸収や代謝に一時的に働きかけるもので、やめたあとも効果が続く仕組みではありません。だから「続けられる金額か」を6項目に入れています。

Q. 何種類か併用したほうが効きますか?
A. 併用で効果が足し算になることを確かめた試験は、ほとんどありません。成分が重複して過剰摂取になるリスクのほうが現実的です。同じ関与成分が別の商品に入っていることはよくあります。

Q. 薬を飲んでいますが、一緒に飲んでいいですか?
A. 必ず主治医か薬剤師に確認してください。とくに血液をサラサラにする薬、血糖を下げる薬、甲状腺の薬を飲んでいる方は自己判断で足さないでください。食品でも相互作用は起こります。

Q. サプリを飲むと検査値が悪くなることはありますか?
A. あります。健康食品による健康被害では、肝機能の数値が動くことが知られています。制度改正で、医師の診断による健康被害情報は行政へ提供される仕組みになりました。飲み始めてから体調が変わったら、まず中止して受診してください。飲んでいるものは受診時に伝えてください。

Q. どのくらい続けたら見切りをつけていいですか?
A. 12週です。届出の根拠になっている試験の多くが8〜12週なので、それだけ続けて腹囲が動かなければ、あなたには合わなかったと判断してよいと思います。1〜2週間でやめるのも、半年だらだら続けるのも、判断としては良くありません。

まとめ

ダイエットサプリの話は、「効くか効かないか」ではなく「どのくらいの差が、誰に、何週間で確かめられたか」で決まります。

「絶対に痩せる」はない。あるのは「助ける」と届け出られた商品です
・見るのはプラセボ群との差。前後差は効果ではありません
届出番号 → 消費者庁の検索 → 対象者・期間・群間差の順に3分で確認できます
・届出があっても根拠の質は保証されていません(抽出40編中38編が最低評価)
・買ったあとは腹囲を週1回・同じ条件で・12週。体組成計の体脂肪率は主役にしない
・血液検査は効果判定ではなく、悪いことが起きていないかの確認に使う

最後にひとつだけ。「絶対痩せるサプリ ランキング」と検索したくなるときは、たいてい食欲が抑えられない、続かない、また戻ってしまったという別の困りごとが後ろにあります。サプリはそこには効きません。そこに効くのは、測り方を決めて12週見続けることのほうだと、自分の失敗をひととおりやったうえで思っています。

今回の記事が、何かすこしでもあなたの役に立ったなら幸いです。

この記事を書いた人

臨床ブロガー 臨床検査技師/18年・88kg→65kg

検査値を通して人の体を見てきました。論文を確認し、自分の実測とは分けて書いています。医師・管理栄養士ではなく、診断・治療・服薬の判断は行いません。

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この記事を書いた人

臨床検査技師。専門は生化学検査。健診センターのデータ業務、治験コーディネーター(CRC)、総合病院、公立病院の経営推進課を経て、現在はWEBマーケティングが本業。自身が20回のダイエット失敗のあと88kgから65kgへ。論文を読んで気になったものを自分の体で試し、体重・腹囲・血液検査・体組成という数値で確かめた記録を書いています。効くものは効くと、効かないものは効かないと書きます。広告主から記事内容の指定を受けることはありません。

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