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4つのプランの栄養基準と、実際にいくらかかるのか。継続割の解約条件と、向いていない人の条件まで、公式に出ている数字だけで並べました。

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40代で痩せるサプリはある?67試験では「1kg台」でも推奨できない理由

40代で痩せるサプリはある?67試験では「1kg台」でも推奨できない理由

40代になってから急に痩せなくなりました。40代向けと書いてあるサプリなら、効くんでしょうか。

効きます、とは書けません。減量サプリを集めたランダム化試験67件のメタ解析でも、プラセボとの差が出た成分の減量幅は1kg台で、著者らの結論は「推奨するには根拠が不十分」でした。

それより気になったのは、「40代だから代謝が落ちた」という前提のほうです。私は臨床検査技師です。病気を診断する立場ではありませんが、数字がどう出されたものかを疑うことは毎日やっています。調べてみると、この前提を支える研究のほうが、思っていたよりずっと弱いことがわかりました。

この記事でわかること
・サプリの減量幅は実際いくつか(67試験のメタ解析の実数)
・「40代で代謝が落ちる」がどこまで示されていて、どこから先は示されていないのか
・女性の閉経移行期に体組成がどう変わるか、そしてなぜ体重計に出ないのか
・サプリを探す前に、健診結果のどこを見ておくか
・40代で本当に守るべきなのは体重ではなく何か

※本記事にはアフィリエイト広告を含みます。商品を勧める記事ではなく、根拠の読み方を説明する記事です。

この記事は2021年に私が書いたものを、2026年に全面的に書き直しました。初版は「必ず痩せるサプリはない」と書いたあと、腸の話で終わっていて、肝心の「では40代はどうなのか」に何も答えていませんでした。

目次

40代で痩せるサプリはある?67試験でも推奨できる成分はなかった

メタ解析で差が出た成分でも減量幅は1kg台にとどまり、著者らの結論は「推奨するには不十分」でした。

単一成分の減量サプリについて、ランダム化プラセボ対照試験67件をまとめたメタ解析があります(Bessell・Maunderら, International Journal of Obesity 2021)。プラセボと比べて統計的に有意な差が出たのは、次の3成分だけでした。

成分プラセボとの差著者らの評価
キトサン−1.84kg臨床的に意味があるとした基準(2.5kg)に届かない
グルコマンナン−1.27kg同上
共役リノール酸(CLA)−1.08kg同上
上記以外の成分有意差なし
表1:67件のランダム化試験で、プラセボとの差が出た成分(Bessell・Maunderら, Int J Obes 2021)

ここで大事なのは、差が出た成分ですら、著者らが最初に決めた「臨床的に意味のある差=2.5kg」に届かなかったことです。有意差があることと、体型が変わることは別の話です。

「有意差あり」は「大きく減る」という意味ではありません。

もうひとつ、根拠の質そのものを数えた研究があります(Batsisら, Obesity 2021)。2万504件から絞り込んだ315件のランダム化試験を評価したところ、バイアスリスクが低く有効性を支持するのに十分と分類できたのは52件(16.5%)だけ。さらにその52件のうち、実際に有意な体重減少を示したのは16件でした。

つまり、試験の数は多いのに、信用してよい形で「減った」と言えている試験は非常に少ないのが現状です。

では40代は何を飲めばいいのか
現時点のランダム化試験をまとめても、「40代ならこれを選べば痩せる」と推せる成分はありません。それでも購入候補を比較したい方は、ダイエットサプリの届出根拠の読み方をまとめた記事で、群間差と対象者の確かめ方を先に見てください。

この記事はここから、「そもそもサプリで解く問題なのか」を40代という年齢の側から検証します。

40代になっただけで代謝が急落するとは限らない

体格などを調整した1日の総エネルギー消費量は、20〜60歳の間で大きくは低下していませんでした。

「40代になると代謝が落ちる」は、あまりに当たり前に語られているので、根拠を確かめたことがある人は少ないと思います。私もそうでした。

もっとも規模の大きい研究は、29か国・6,600人超のデータを二重標識水法(水に含まれる同位体の減り方から、実生活での消費エネルギーを測る方法)で解析したものです(Pontzerら, Science 2021)。結果は次のようになりました。

図解1:調整後の総エネルギー消費量は20〜60歳で横ばいだった Pontzerら, Science 2021(29か国・6,600人超・二重標識水法/体格などで調整した集団平均) 0歳 1歳 20歳 40代 60歳 95歳 高い 低い 20〜60歳は横ばい 1歳ごろ成人の約1.46倍でピーク 60歳以降に低下 ※集団平均の話です。個人の基礎代謝が一生変わらないという意味ではありません

年齢だけを「痩せない原因」にするのは、この結果を見るかぎり単純化しすぎです。ただし、ここから先は分けて読む必要があります。

男女共通|調整後の消費量は20〜60歳で横ばいだった

これは集団平均の話であり、個人の基礎代謝が一生変わらないという意味ではありません。

Pontzerらが示したのは、体格や除脂肪量などで調整したうえでの、集団としての総エネルギー消費量です。「あなたの消費カロリーは20代のときと同じ」までは証明していません。

それでも、「40歳を境に代謝が急落する」という説明が、大規模データでは裏づけられなかったことは事実です。20代と同じように食べて同じように動いているのに体型が変わるなら、原因は「年齢」という一語ではなく、もっと具体的なところにあります。

女性|閉経移行期には体組成が変わることがある

最終月経の約2年前から脂肪の増え方が加速し除脂肪量が減る一方で、体重の増え方は加速しません。

女性には、年齢とは別にもうひとつの要因があります。米国の大規模追跡研究SWANが、閉経移行期の体組成を報告しています(Greendaleら, JCI Insight 2019)。

時期脂肪量除脂肪量体重
最終月経の2年前までゆるやかに増加ゆるやかに増加ゆるやかに増加
最終月経の2年前〜2年後増加の速さが約2倍に減少に転じる増え方は加速しない
最終月経の2年後以降変化が止まる方向へ変化が止まる方向へ
表2:閉経移行期の体組成の変化(Greendaleら, JCI Insight 2019・SWAN)

この研究でいちばん重要なのは、最後の列です。体重の増え方は加速していません。脂肪が増えて筋肉が減っても、差し引きで体重はあまり動かないため、体重計だけを見ていると「何も変わっていない」ように見えます。

X(旧Twitter)で40代の投稿を見ていると、この現象は「落としたい場所より先に、残したい場所が痩せる」という言い方で語られています。顔や胸から先に落ちて下腹が残る、という感覚です。研究の数字と、体感の言葉が、同じことを指しています。

この研究をそのまま日本人に当てはめないでください。SWANの日本人参加者では、除脂肪量の低下は見られたものの、脂肪量と体重の有意な増加は認められませんでした。白人参加者と同じパターンではありません。著者ら自身が、SWANの日本人群を一般の日本人女性へ一般化できないと明記しています。

男性|40代で急に代謝が落ちるという根拠はない

男性に閉経に相当する体組成の転換点は示されておらず、SWANは女性を対象にした研究です。

ここまで閉経の話をしてきましたが、男性に同じイベントはありません。そしてPontzerらの結果は男女どちらにも当てはまります。つまり男性の場合、「40代になったから」という説明を支える材料は、女性よりさらに乏しいということになります。

男性で40代から体型が変わるのは、年齢そのものより、飲酒の量、座っている時間、睡眠、食事の内容が20代のころと変わったことで説明がつく場合が多いはずです。ここは「痩せない原因が年齢だとしたら打つ手がない」ではなく、「原因が生活側なら打つ手がある」と読むほうが実用的です。

サプリの前に、体重以外の健診結果を無視しない

体重だけを見て健診結果を放置すると、サプリでは解けない問題を探し続けることになります。

ここは慎重に書きます。私は臨床検査技師で、検査値から病名を判断する立場ではありません。診断は医師の仕事です。ここで書けるのは、それぞれの検査が何を見るためのものかまでです。

そのうえで言えるのは、40代なら多くの人が年1回の健診を受けているということです。すでに手元にある結果を見ないまま、サプリの成分表を読み比べるのは順番が逆だと思います。

検査何を見る検査か気に留めておきたい状況
HbA1c・空腹時血糖過去1〜2か月の血糖の状態健診で指摘が出ているなら、体重より先に医療機関で評価される領域です
TSH・FT4甲状腺ホルモンの働き。TSHが高くFT4が正常なら潜在性甲状腺機能低下症と呼ばれます強い倦怠感や寒がりなどがあり気になるとき。ただし潜在性では無症状のことも多く、逆に肥満そのものでTSHが軽度上がる関連も報告されています
フェリチン・ヘモグロビン体内の鉄の蓄えと貧血の有無月経量が多い、息切れ、強い疲労感があるとき。「痩せにくさ」の説明として使える検査ではありません
ALT・AST・γ-GT肝臓の状態サプリを飲み始めてから数値が動いたなら、中止して受診する判断材料になります
表3:それぞれの検査が何を見るものか(診断の基準表ではありません)

誤解されたくないので、はっきり書いておきます。「この3項目を調べれば痩せない理由がわかる」という話ではありません。HbA1cが高いからサプリが効かない、フェリチンが低いから痩せない、という因果関係も示されていません。

言いたいのは順番です。

図解2:サプリを検討する順番 上から順に確かめると、サプリで解く問題かどうかが先にわかります 1 手元の健診結果で、指摘を放置していないか 血糖・肝機能に指摘があるなら、そこは医療機関で評価される領域です 2 たんぱく質が足りているか 減量中に不足すると、減るのは脂肪だけではなくなります 3 筋肉に負荷がかかる運動があるか たんぱく質の上乗せ効果は、筋トレと組み合わせたときに確かめられています 4 ここまでやって、なお足したいならサプリ 期待できる幅は1kg台。飛ばして4から始めると、効いたかどうかも判定できません

40代は「体重を減らす」より筋量を守るほうが難しい

たんぱく質の補給は、筋トレと組み合わせたとき除脂肪量を平均0.30kg上乗せし、約1.62g/kgで頭打ちでした。

ここまでの話をつなぐと、40代で守るべきものが見えてきます。閉経移行期に減るのは除脂肪量でした。そして体重計にはそれが出ません。減らす対象を体重に置いたままだと、減ってほしくないものが減っても気づけないということです。

除脂肪量については、比較的しっかりした数字があります(Mortonら, British Journal of Sports Medicine 2018)。49件の試験・1,863人のメタ回帰で、たんぱく質の補給はレジスタンストレーニングによる除脂肪量と筋力の増加を有意に上乗せしました。上乗せ幅は除脂肪量で平均0.30kg、用量反応は総摂取量が約1.62g/kg/日を超えると、それ以上の上乗せは認められませんでした。

この数字の使い方に注意してください。これは筋トレをしている人の筋量増加についての解析であり、「減量に最適なたんぱく質量」を示したものではありません。1.62g/kgを全員の目標として読むのは間違いです。腎機能に指摘がある方は、自己判断で増やさず主治医に相談してください。必要量の考え方は別記事で詳しく扱います。

面白いのは、Xで「サプリより先にこれをやったら痩せた」と語られている行動が、ほぼこの線に沿っていることです。歩く、たんぱく質の総量を確保する、睡眠を削らない、よく噛む。「高いサプリより、まず歩け」という投稿が伸びるのは、実感と研究が同じところを指しているからだと思います。

それでもサプリを買うなら、選び方は別記事で

「必ず」「飲むだけ」を根拠に選ばないでください。機能性表示食品は、国が効果を個別審査して許可した商品ではありません。

機能性表示食品は、企業が根拠を届け出て、自分の責任で表示している制度です。届出があることと、その根拠が強いことは別です。

実際に、機能性表示食品の広告表示について景品表示法違反として措置命令が出た事例があります。2023年6月30日にさくらフォレスト株式会社の2商品が措置命令を受けた事案では、科学的根拠の合理性そのものが問題となり、この2商品については同日に届出の撤回が提出されました。ただしこれは「命令が出れば必ず当日撤回される」という制度ではなく、この事案でそうなった、という話です。

商品を並べて比較する段階に進むなら、見る項目は年齢ではありません。届出番号・関与成分の1日量・試験の対象者・期間・プラセボ群との差・続けられる金額の6つです。その確かめ方はダイエットサプリは効くのか|届出根拠の読み方にまとめました。

よくある質問

Q. マンジャロなどのGLP-1受容体作動薬とサプリは、何が違うのですか?

A. 効果の大きさも、リスクの管理も、まったく別のものです。前者は医師の処方が必要な医薬品で、副作用の監視と中止の判断が前提にあります。サプリはそこには立っていません。「サプリで効かないから薬へ」という比較の前に、医師の診察を受けるかどうかの判断が先にあります。この記事は医薬品の使用可否を扱うものではありません。

Q. 40代向けと書かれたサプリは、40代で試験されているのですか?

A. ほとんどの場合、そうではありません。「40代向け」はパッケージの文言であって、試験の対象者とは別です。届出のある商品なら、試験の対象者が誰だったかは公開情報で確認できます。年齢層まで自分に近いかを見てください。

Q. 複数のサプリを併用したほうが効きますか?

A. 足し算になることを確かめた試験はほとんどありません。むしろ同じ成分が別の商品に重複して入り、過剰摂取になるリスクのほうが現実的です。

Q. どのくらい続けたら見切りをつけていいですか?

A. 12週です。根拠になっている試験の多くが8〜12週なので、それだけ続けて変わらなければ、自分には合わなかったと判断してよいと思います。ただし判定は体重ではなく腹囲で。体重は脂肪と筋肉の差し引きなので、40代ではいちばん動きにくい指標です。

Q. サプリは完全にやめるべきですか?

A. そこまでは言いません。ただ、順番を4番目に置いてください。健診結果、たんぱく質、筋肉に負荷がかかる運動。ここを飛ばして4番目から始めると、効いたかどうかを判定する土台もないままお金だけが出ていきます。

まとめ

2021年に私が書いた「必ず痩せるサプリは存在しない」という結論は、変えませんでした。変えたのは、その根拠のほうです。

・67試験のメタ解析で差が出たのは3成分だけ、いずれも1kg台。著者らの基準2.5kgに届かず「推奨するには不十分」
・315試験のうち、信用してよい形で有効性を支持できたのは52件(16.5%)、うち有意差ありは16件
・調整後の総エネルギー消費量は20〜60歳で横ばい。「40代だから」は説明になっていない
・女性は閉経移行期に脂肪が増えて除脂肪量が減るが、体重には出にくい(日本人群は結果が異なる)
・40代で守るのは体重より除脂肪量。たんぱく質は筋トレと組み合わせて意味を持つ
・サプリは4番目。健診結果・たんぱく質・運動のあと

私自身、88kgから65kgまで落とすのに20回失敗しています。そのあいだに買ったサプリの金額を思い出すと、いまでも少し気が滅入ります。効かなかったのではなく、効いたかどうかを判定できる状態を作らないまま飲んでいたというのが、いまの正直な総括です。

今回の記事が、何かすこしでもあなたの役に立ったなら幸いです。

参考文献

  1. Bessell E, Maunder A, et al. Efficacy of dietary supplements containing isolated organic compounds for weight loss: a systematic review and meta-analysis of randomised placebo-controlled trials. Int J Obes 2021. https://www.nature.com/articles/s41366-021-00839-w
  2. Batsis JA, et al. A Systematic Review of Dietary Supplements and Alternative Therapies for Weight Loss. Obesity 2021. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/oby.23110
  3. Pontzer H, Yamada Y, et al. Daily energy expenditure through the human life course. Science 2021;373(6556):808-812. https://www.science.org/doi/10.1126/science.abe5017
  4. Greendale GA, et al. Changes in body composition and weight during the menopause transition. JCI Insight 2019. https://insight.jci.org/articles/view/124865
  5. Morton RW, et al. A systematic review, meta-analysis and meta-regression of the effect of protein supplementation on resistance training-induced gains in muscle mass and strength in healthy adults. Br J Sports Med 2018;52(6):376-384. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28698222/
  6. Subclinical Hypothyroidism. StatPearls, NCBI Bookshelf. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK536970/
  7. 消費者庁「機能性表示食品に対する景品表示法に基づく措置命令を踏まえた食品表示法における対応について(情報提供)」 https://www.caa.go.jp/notice/entry/039895/

この記事を書いた人

臨床ブロガー 臨床検査技師/18年・88kg→65kg

検査値を通して人の体を見てきました。論文を確認し、自分の実測とは分けて書いています。医師・管理栄養士ではなく、診断・治療・服薬の判断は行いません。

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この記事を書いた人

臨床検査技師。専門は生化学検査。健診センターのデータ業務、治験コーディネーター(CRC)、総合病院、公立病院の経営推進課を経て、現在はWEBマーケティングが本業。自身が20回のダイエット失敗のあと88kgから65kgへ。論文を読んで気になったものを自分の体で試し、体重・腹囲・血液検査・体組成という数値で確かめた記録を書いています。効くものは効くと、効かないものは効かないと書きます。広告主から記事内容の指定を受けることはありません。

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