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マッスルデリの実データまとめ

4つのプランの栄養基準と、実際にいくらかかるのか。継続割の解約条件と、向いていない人の条件まで、公式に出ている数字だけで並べました。

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脂肪燃焼スープの作り方|1鍋412kcalと7日で減る体重の正体

木のテーブルに置かれた野菜たっぷりのトマトスープと、キャベツ・にんじん・セロリ・たまねぎ

脂肪燃焼スープって、本当に脂肪が燃えるんですか?

燃えません。それでも体重は落ちます。理由は単純で、このスープだけを食べると、摂取エネルギーが極端に少なくなるからです。

定番の配合で1鍋作って、日本食品標準成分表の数字で計算してみました。野菜だけで412kcal、コンソメを2個入れて436kcal。たんぱく質は1鍋まるごとで16.2gしかありません。1日3皿で218kcalです。私は臨床検査技師として18年、数字がどんな条件で出たものかを確かめる仕事をしてきました。この記事では、そのやり方で「作り方」と「7日で減る体重の中身」を分けて書きます。

この記事でわかること
材料と手順、そして1鍋の中身:野菜だけで412kcal、コンソメ2個込みで436kcal・たんぱく質16.2g・食物繊維24.3g・食塩相当量4.8g
7日で減る体重の正体:グリコーゲンは水を3〜4倍伴って貯蔵されているため、短期間で減った体重のすべてが体脂肪ではないこと
「一週間で5キロ」の読み方:その数字は体脂肪が5kg減ったという意味ではないこと
スープという形の根拠:食前のスープでその食事の総摂取エネルギーが20%(134kcal)下がった、という短期の試験があること
夜だけ・トマトなし・3日目で飽きたときの判断を、成分表の数字で出すこと
7日で終える理由と、繰り返すことの問題

※412kcalは、この記事の標準レシピ(キャベツ500g・たまねぎ600g・青ピーマン35g・セロリ100g・トマト400g)を日本食品標準成分表2020年版(八訂)から計算した値です。材料と分量が変われば数字も変わります。持病がある方、妊娠中・授乳中の方、薬を飲んでいる方は、始める前に医師に相談してください。この記事は診断・治療に代わるものではありません。

目次

脂肪燃焼スープの作り方|材料・手順と、1鍋436kcalの内訳

野菜5種を切って煮るだけです。特別な材料も、決まった順番もありません。

レシピはいくつも出回っていますが、骨格は「キャベツ・たまねぎ・セロリ・ピーマン・トマト」の5種でほぼ共通しています。ここでは6皿分を標準にして、そのまま成分表で計算できる分量に固定します。

材料(6皿分)と切り方

キャベツ1/2個、たまねぎ3個、セロリ1本、青ピーマン1個、トマト400gが標準です。大きさはひと口大でそろえます。

表1 標準レシピ1鍋の成分(可食部100gあたりの値は日本食品標準成分表2020年版〈八訂〉/文部科学省 食品成分データベース)
材料(成分表の名称)食品番号使用量エネルギーたんぱく質食物繊維総量
キャベツ/結球葉/生(1/2個)06061500 g115 kcal6.0 g9.0 g
たまねぎ/りん茎/生(3個)06153600 g198 kcal6.0 g9.0 g
赤色トマト/果実/生06182400 g80 kcal2.8 g4.0 g
セロリ/葉柄/生(1本)06119100 g12 kcal0.4 g1.5 g
青ピーマン/果実/生(1個)0624535 g7 kcal0.3 g0.8 g
野菜だけの合計1,635 g412 kcal15.5 g24.3 g
固形コンソメ 2個(10.6g)※2個24 kcal0.7 g
1鍋の合計約1,646 g436 kcal16.2 g24.3 g

※固形コンソメの値は「味の素KKコンソメ〈固形タイプ〉」の栄養成分表示(1個5.3gあたり12kcal・たんぱく質0.36g・食塩相当量2.4g)を2個ぶんで計算しています。製品によって数字は変わるので、使うものの表示を確認してください。水は加熱で蒸発するため、総重量は目安です。

キャベツはざく切り、たまねぎはくし切り、セロリは筋を取って1cm幅、ピーマンは細切り、トマトは生でも缶でも構いません。切り方で栄養は変わりませんが、大きさをそろえると火の通りがそろって、煮すぎで形がなくなるのを防げます。

手順は「煮るだけ」|煮る時間と火加減

大きめの鍋に全部入れ、ひたひたの水とコンソメを加えて、中火で20〜30分煮ます。それだけです。

硬い順に入れる必要もありません。たまねぎとキャベツから水が出るので、水はひたひたで足ります。入れすぎると味が薄まり、後述するように「味が薄い」は脱落のいちばん多い理由になります。トマトを缶で使う場合は、水をその分減らしてください。

1鍋の中身を成分表で出すと、436kcal・たんぱく質16.2gです

1.6kgぶんの鍋をまるごと食べても436kcalです。たんぱく質は16.2g、食物繊維は24.3g入っています。

この数字が、この記事のいちばん大事なところです。1鍋まるごとが、コンビニのおにぎり2個ぶんのエネルギーしかありません。それを6皿に分ければ、1皿は73kcalです。

表2 1鍋・1皿・1日3皿の三段(標準レシピ+固形コンソメ2個)
単位エネルギーたんぱく質食物繊維食塩相当量
1鍋(6皿分)436 kcal16.2 g24.3 g4.8 g
1皿(6等分・約270g)73 kcal2.7 g4.1 g0.80 g
1日3皿だけ食べた場合218 kcal8.1 g12.2 g2.4 g

成人のたんぱく質の推奨量は、日本人の食事摂取基準(2025年版)で18〜64歳の男性65g/日、女性50g/日です。1日3皿だけなら8.1g。男性の推奨量のおよそ8分の1にあたります。

1食の目安量は何gか|「1皿」を重量で決める

煮上がった鍋の総重量を量って、6で割ってください。それが1皿です。器の大きさで数えると量が定まりません。

標準レシピなら1皿はおよそ270gになります。「おかわり自由」というルールが広く出回っていますが、この記事ではその形を採りません。量が決まっていないと、記録が意味を持たなくなるからです。7日間の記録を後から読み返したいなら、最初にキッチンスケールで鍋ごと量って、1皿を数字で決めてしまうほうが早いです。

(臨床検査技師の視点)検査の世界では、測定値そのものより「どんな条件で測ったか」を先に記録します。条件が違う値を並べても比較にならないからです。食事も同じで、量が毎回違えば、その週の記録は何とも比べられません。

味付けは1鍋の食塩量で決める

この鍋は固形コンソメ2個で食塩相当量4.8g、1皿あたり0.80gです。3皿食べても2.4gにおさまります。

食塩相当量の目標量は、日本人の食事摂取基準(2025年版)で成人男性7.5g/日未満、女性6.5g/日未満です。高血圧および慢性腎臓病の重症化予防のための量としては、男女とも6.0g/日未満が示されています。この目標量は1日全体の話で、この鍋だけに割り当てられる量ではありません。朝食や間食の分も同じ枠から出ていきます。

味が物足りないときにコンソメを足していくと、食塩量だけが積み上がります。コンソメを3個にすると1鍋7.2g、1皿1.20gになり、3皿で3.6gです。増やすなら、次の章で触れる「味変」のほうを先に試してください。

作り置きは小分けと急冷が先|煮込み料理はウエルシュ菌に注意します

鍋のまま室温で放置しないでください。浅い容器に小分けして、すぐ冷やして冷蔵します。

大量に作る煮込み料理で問題になるのがウエルシュ菌です。この菌は熱に強い芽胞をつくるため、加熱しても生き残り、そのあと鍋が20〜50℃あたりをゆっくり通過する間に増えます。カレーやスープが原因食品として繰り返し挙がるのは、まさにこの作り方をするからです。

厚生労働省の「大量調理施設衛生管理マニュアル」では、加熱調理後に冷却する食品について、食中毒菌の発育至適温度帯(約20〜50℃)を通る時間を短くするため、30分以内に中心温度を20℃付近まで、または60分以内に10℃付近まで下げるよう工夫することとされています。これは集団給食施設向けの基準ですが、狙いは家庭でも同じです。

家庭でやるなら、この4つです。

  • 大鍋のまま冷まさない。浅い保存容器に小分けする
  • 氷水や保冷剤で外から冷やして、短時間で冷蔵庫に入れる
  • 食べるぶんだけ取り出して、しっかり再加熱する。鍋ごと温め直して戻す、を繰り返さない
  • 見た目とにおいで安全を判断しない。ウエルシュ菌が増えても、味やにおいは変わりません

日持ちの日数については、家庭の冷蔵庫の温度や容器によって条件が違いすぎるため、この記事では「何日もつ」という断定をしません。冷蔵なら早めに食べ切る、長く置くなら1食ぶんずつ冷凍する、という運用にしてください。

よく出回っている「7日間脂肪燃焼スープ」のルール

スープは毎日食べ、日ごとに足してよい食品が決まっている、という型が広く流通しています。

「今日は何を食べてよい日なのか」を探してこの記事に来た方が多いはずなので、先に型を出します。ただしこれは、私が推奨する献立表ではありません。英語圏で「キャベツスープダイエット」として出回っているものの型を、そのまま説明しています。

表3 流通している7日間の型と、その日に起きやすいこと
スープに加えてよいとされる食品この日に起きやすいこと
1日目果物(バナナ以外)体重が動き始める。ほとんどは水分
2日目でんぷんの少ない野菜(生でも加熱でも)数字がいちばん大きく動く。ここで安心しやすい
3日目果物と野菜飽きとだるさが出る。脱落がいちばん多い
4日目バナナと無脂肪乳糖質が戻り、体重の減りが止まって見える
5日目牛肉(または鶏肉・魚)とトマトここで初めてたんぱく質がまとまって入る
6日目牛肉(または鶏肉・魚)と野菜満足感は戻るが、味の単調さは残る
7日目玄米、加糖でない果汁、野菜糖質が戻り、水分と一緒に体重も戻り始める

この日程に医学的な根拠があるわけではありません

この7日間の割り振りを検証した査読論文は、確認できませんでした。順番にも日数にも試験の裏付けはありません。

「なぜ4日目がバナナと牛乳なのか」「なぜ7日目が玄米なのか」に答えられる根拠は見つかりません。1950年代にさかのぼる出所不明の食事法で、1980年代にファクシミリで回覧される文書として広まったとされています。型として広く知られてはいますが、それは根拠があることを意味しません。

「スープだけを3食」と「7日間の型」は別物として考えます

218kcalは、スープだけを1日3皿食べた場合の数字です。7日間の型では果物や肉が足されるので、実際の摂取量は増えます。

ここを混ぜると話がおかしくなります。「7日間プログラムは218kcal/日だ」ではありません。一方で、スープ以外を食べない日を作れば、その日は218kcalに近づきます。自分がどちらをやっているのかを、まず確かめてください。

今日が何日目でも、まず決めるのは「何日でやめるか」です

始める前に終わりの日を決めてください。決めずに始めると、続いた日数ではなく、体調が崩れた日が終了日になります。

7日という区切り自体に根拠はありませんが、区切りを持つことには意味があります。期限が決まっていれば、途中でやめることが「失敗」ではなく「予定どおり」になるからです。理由は後半の「やめどき」で説明します。

7日で減る体重の正体|何が減っているのか

減った体重のすべてが体脂肪ではありません。体水分、グリコーゲンとそれに伴う水分、消化管の内容物も含まれます。

ここが、この記事でいちばん伝えたい部分です。数字が落ちること自体は本当に起きます。問題は、その数字を「体脂肪が落ちた」と読み替えてしまうことです。

短期間で「減った体重」に含まれるもの※比率は個人差が大きく、決まった割合はありません。順序と内訳を示した図です体水分(食事量が減れば水も減る)グリコーゲン + それに伴う水分(グリコーゲンは水を3〜4倍伴って貯蔵)消化管の内容物(食べる量が減れば中身も減る)除脂肪組織体脂肪
Kreitzman SN, et al. Am J Clin Nutr. 1992(PMID: 1615908)の記述にもとづき作図

このスープを1日3皿だけ食べた場合は、218kcal・たんぱく質8.1gです

1日218kcalは、医療で使われる超低エネルギー食の目安(800kcal/日未満)をさらに大きく下回ります。

ただし、この野菜スープを「超低エネルギー食(VLCD)」と呼ぶのは正確ではありません。VLCDは、たんぱく質・ビタミン・ミネラルを計算して組み立てた減量食を指す言葉で、医師の管理下で使われます。エネルギー量だけを並べれば下回っている、というだけの話です。

体重が落ちる説明としては、これで十分です。脂肪が燃える仕組みを持ち出さなくても、食べている量から説明がつきます。

グリコーゲンは、水を3〜4倍伴った形で貯蔵されています

グリコーゲンは肝臓・筋肉・脂肪細胞に、水を3〜4倍伴った形で蓄えられています。減れば、その水も一緒に出ていきます。

Kreitzmanらは、グリコーゲンが水を3〜4倍伴い、グリコーゲン1gあたり0.45mmolのカリウムを伴って貯蔵されていることを示し、超低エネルギー食を始めた直後の総体カリウムの変化は、主にグリコーゲンの増減を反映していると報告しています(11名・4日間/Kreitzman SN, et al. Am J Clin Nutr. 1992;56:292S-293S・PMID: 1615908)。

同じ論文は、この現象が3つのことを引き起こすと述べています。ダイエット中の体重が上下すること、糖質を食べ直したときに体重の戻りが大きく見えること、そして体組成の推定そのものが歪むことです。

糖質をほとんど含まないスープだけの食事は、まさにこのグリコーゲンが減る条件です。7号食を3日でやめた人が知りたい体重の正体でも同じ現象を扱っていますが、起きていることは変わりません。

「一週間で5キロ痩せる」は、体脂肪が5kg減ったという意味ではありません

体重計の数字が5kg動くことと、体脂肪が5kg減ることは別のできごとです。前者は起きます。後者は7日では起きません。

SNSでは「7日間で−5.5kg」「1週間で−3kg」といった数字が並びます。これらは臨床試験の結果ではなく、本人の自己申告です。数字そのものを疑う必要はありませんが、その内訳は誰も測っていません。

(臨床検査技師の考察)検査でいえば、これは「値は出たが、何を測ったのか分からない」状態にあたります。体重計が測っているのは重さだけで、その内訳は分けてくれません。数字を見て安心するのは自由ですが、それを体脂肪の減少として記録に残すと、次の判断を間違えます。

Q. 1週間で5キロ痩せると聞きましたが本当ですか。

A. 体重計の数字が5kg動くことはあり得ますが、それは体脂肪が5kg減ったという意味ではありません。短期間で減った体重には、体水分、グリコーゲンとそれに伴う水分、消化管の内容物が含まれます。糖質を食べ直せば、その部分は戻ります。戻ったときに「リバウンドした」と落ち込む必要もありません。もともと脂肪ではなかったものが戻っただけです。

公的な減量の目安は、3〜6か月で現体重の3%以上です

日本肥満学会の目安は「3〜6か月で3%以上」です。体重60kgなら1.8kgを3〜6か月かけて、というペースになります。

『肥満症診療ガイドライン2022』では、BMI35未満の肥満症で3〜6か月に現体重の3%以上の減少、BMI35以上の高度肥満症で3〜6か月に5〜10%が減量目標とされています。「1週間で5kg」は、このものさしから見ると桁が違います。速いから優れているのではなく、ものさしが別だという意味です。

体重計の数字を「脂肪が減った」と読み替えないでください

7日間で見るべきなのは、減った量ではなく、減り方の形です。日ごとの上下は、ほぼ水分の出入りです。

(臨床検査技師の考察)検査値を読むとき、私たちは1点の値ではなく推移を見ます。1回の値には、測定条件のばらつきと生理的な変動が両方乗っているからです。体重も同じで、1日単位の増減にはほとんど情報がありません。体重が減ったのに体脂肪率が増える理由で扱ったとおり、家庭用の体組成計は水分の状態で数字が動きます。1週間の平均で見るほうが、まだ意味があります。

それでもスープという形には根拠があります|効いているのは「燃焼」ではありません

研究で確認されているのは、脂肪が燃えることではなく、食前にスープを摂るとその食事の総摂取エネルギーが下がることです。

ここまで否定的な話が続きましたが、この記事はスープをやめさせるためのものではありません。効いている場所が名前と違うだけで、スープという形自体には、まともな試験があります。

「脂肪燃焼スープ」で実際に起きていること✕ よく言われている経路スープを飲む脂肪が燃える体重が減る○ 試験で確認されている経路エネルギー密度の低いスープを食前に摂る満腹感が先に来るその食事の総摂取エネルギーが20%減n=60・週1回×5週の交差試験。前負荷+本食の合計で134±25kcal少なかった(Flood JE, Rolls BJ. Appetite. 2007)※単回・実験室・標準体重者の試験です。毎日飲めば長期に減量できることを示したものではありません

食前のスープで、その食事の総摂取エネルギーが20%下がりました

スープを飲んだ回は、飲まなかった回に比べて食事のエネルギー摂取量が20%=134±25kcal少なくなりました。

標準体重の男女60名が、週1回・5週にわたって昼食をとりました。毎回、昼食の15分前に4種類のスープのどれか、または「スープなし」を摂り、そのあとの食事は好きなだけ食べてよい条件です。結果は、スープを摂った回で前負荷とその食事を合わせた総摂取エネルギーが20%(134±25kcal)少なかったというものでした(Flood JE, Rolls BJ. Appetite. 2007;49:626-634・PMID: 17574705)。

ただしこれは単回・実験室・標準体重者の試験です。毎日食前にスープを飲めば長期に痩せる、ということを示したものではありません。

具入りでもピューレでも差はありませんでした

同じ試験で、スープの形(具とスープを別々/具入り/半ピューレ/完全ピューレ)による差はありませんでした。

ここが大事なところです。形で差が出ないということは、効いているのは食材の特別な性質ではなく、「エネルギー密度が低いものを食事の前に入れる」という形そのものだと読めます。キャベツでなければいけない理由も、トマトが必須である理由も、この試験からは出てきません。

食物繊維の摂取量は、減量と食事指示への遵守を予測しました

カロリー制限食を6か月続けた345名の解析で、食物繊維の摂取量が減量とアドヒアランスを予測しました。

POUNDS Lost試験の二次解析です。平均52.5歳・BMI 32.6の345名で、6か月の体重変化は全体平均−7.27±5.6kgでした。食物繊維の摂取量は、エネルギー量やマクロ栄養素の構成とは独立に、減量と食事指示への遵守を予測しています(P<0.0001/Miketinas DC, et al. J Nutr. 2019;149:1742-1748・PMID: 31174214)。

ただし、これは二次解析です。食物繊維を増やせば、その分だけ体重が減ることを証明した試験ではありません。この鍋には食物繊維が24.3g入っていますが、それをそのまま減量量に換算することはできません。

野菜の量を倍にしても、12か月後の体重に差は出ませんでした

野菜の1回量を2倍にした群と通常量の群を12か月比べたところ、体重減少に群間差はありませんでした。

過体重の成人120名を、エネルギー赤字の健康的な食事指導を受ける2群に無作為に分け、片方だけ野菜の1回量を2倍(加熱野菜1.0対0.5カップ、生野菜2.0対1.0カップ)にした試験です。12か月後、両群とも6.5±5.2kg減量し、群間差はありませんでした(P=0.776)。3か月の時点では野菜摂取量の多さと減量に相関がありましたが、12か月では消えています。

一方で、野菜を多く摂った群では、空腹の満たされ方の自己評価が良好でした(P=0.005)(Tapsell LC, et al. Eur J Clin Nutr. 2014;68:778-785・PMID: 24667750)。

(臨床検査技師の考察)この試験の読み方は2つあります。「野菜を増やしても痩せない」と読むこともできますし、「同じ体重の減り方を、より空腹を感じずに達成できた」と読むこともできます。7日間だけの話ではなく、そのあと何か月続けるかを考えるなら、後者のほうが実用的です。カロリーの話はカロリー制限では痩せない理由でも扱っています。

「デトックススープ」と呼ばれることもありますが、毒素が出る根拠は確認できません

体から出ていく「毒素」が何を指すのかを特定した一次情報は、確認できませんでした。

同じスープが「デトックススープ」という名前で紹介されることがあります。この記事では「デトックス」を効果を表す言葉としては使いません。何がどれだけ排出されたのかを測った報告が見当たらないためです。呼び名として流通していることは事実ですが、名前は根拠ではありません。

「脂肪燃焼」という名前ですが、脂肪が燃えているという意味ではありません

スープを食べたことで脂肪の分解が進む、という機序を示した報告は確認できません。名前は名前です。

そもそも「脂肪が燃える」ことと「痩せる」ことは同じではありません。この点は脂肪燃焼とは?仕組みと運動の条件で整理しています。名前に引っ張られて「飲むだけで脂肪が減る」と考えると、量の管理という本体を見落とします。

夜だけスープにする場合|1食ではなく1日全体で決まります

夜だけ置き換えて体重が動かないのは、よくあることです。1食の置き換えで作れる差は、1日全体の中では小さいためです。

SNSで最も多い運用は「朝昼は普通に食べて、夜だけスープ」です。そして同じくらいの頻度で「落ちない」という投稿があります。それは失敗ではなく、計算どおりに近い結果です。

数字を置いてみます|夕食600kcalをスープ1皿に替えると

普段の夕食が600kcalで、それを73kcalのスープ1皿だけに替えれば、計算上の差は527kcalです。

ただし、これをそのまま体脂肪の減少量に換算することはできません。夕食を減らせば朝や昼、間食の量が変わりますし、活動量も変わります。1日の合計がどうなったかは、1食だけ見ても分かりません。「夜だけスープにしたのに落ちない」と感じるとき、実際には朝昼か間食で埋め合わせが起きていることが少なくありません。

表4 置き換える食数ごとの比較(標準レシピ・1皿73kcal/たんぱく質2.7g)
やり方スープからのエネルギースープからのたんぱく質現実に起きやすいこと
夜だけ1皿73 kcal2.7 g体重の動きは小さい。朝昼で埋め合わせが起きやすい。続けやすい
昼と夜の2皿146 kcal5.4 g数字は動きやすいが、たんぱく質が足りなくなる
3食すべてスープだけ218 kcal8.1 g数字は大きく動く。3日目前後で脱落しやすい

スープ1皿ではたんぱく質が2.7gしかありません

夕食としてスープだけを続けるなら、主菜を組み合わせてください。1皿のたんぱく質は2.7gです。

減量中のたんぱく質については、体重1kgあたり1.0g/日を摂ることが専門学会から推奨されています。体重60kgなら60gです。若いアスリートでは約2.3g/kgが1.0g/kgより除脂肪量の維持に優れたという報告がある一方、過体重の高齢者では習慣的な摂取量(0.9g/kg/日)を超えて増やしても除脂肪量・筋力・身体機能は保たれなかったという報告もあり、対象によって結論が違います(PMID: 19927027/PMID: 26471344)。

それでも、2.7gが少なすぎることは共通しています。鶏むね肉100gを足せば23.3g、卵1個で6.1gです。次の章に早見表を置きました。

朝・昼・夜のどこに入れる? 確認されているのは「食前」です

時間帯そのものに根拠はありません。試験で確認されているのは、食事の前に摂ったときの効果です。

「夜だから痩せる」という話ではなく、「食事の前に低エネルギー密度のものを入れると、その食事の総量が下がる」という話でした(Flood & Rolls 2007)。置き換えるより、食事の前に1皿入れるほうが、試験の条件に近い形です。夜だけと決めているなら、夕食を全部スープにするのではなく、夕食の前にスープを1皿というやり方も選べます。

Q. 夜だけスープにしていますが体重が減りません。

A. 1食の置き換えで作れる差は、1日全体で見ると大きくありません。まず1日の合計で見てください。朝昼や間食が増えていないか、飲み物が変わっていないかを確かめるのが先です。そのうえで、夜だけを長く続けるほうが、3食スープを3日でやめるより結果につながります。減らないこと自体は異常ではありません。

トマトなしで作る|味が理由なら外して構いません

トマトを抜いても構いません。抜くと1鍋あたり80kcalと食物繊維4.0gが減り、味が変わります。

SNSで「トマトなし」を探している方の理由は、ほとんどが味と匂いです。「トマト缶の料理が全部このスープの匂いになる」「もともとトマトが苦手」という声が並びます。効果が落ちるかどうかを心配して外している人は、あまり見かけません。

トマトを外すと、1鍋あたり80kcalと食物繊維4.0gが減ります

トマト400gを抜くと、野菜だけの合計は412kcalから332kcal、コンソメ込みで356kcalになります。

総重量も1,635gから1,235gに減るので、6等分の1皿は約206g・59kcalです。エネルギーが減るぶんには困りませんが、かさが減るので満腹感は落ちます。その分は、下の代替候補で埋めてください。

リコピンの試験はありますが、そこから「トマトなしは効果が落ちる」とは言えません

リコピンと内臓脂肪を調べた試験はありますが、トマトを入れた場合と抜いた場合を比べた試験ではありません。

肥満の日本人男性24名(登録28名)が、1日400gの野菜ペースト入り飲料を8週間、リコピンとルテインの量が異なる4条件のいずれかで摂った無作為化二重盲検試験があります。結果は、内臓脂肪レベルが4群すべてで有意に低下(低下幅0.6〜0.8)し、腹囲が有意に減ったのは「高リコピン・低ルテイン」群だけ(98.0±5.00cm→95.8±4.66cm、p=0.02)でした(Takagi T, et al. Nutrients. 2020;12:2342・PMID: 32764462)。

ここで注意が要ります。4条件はすべて野菜飲料を飲む群であって、「飲まない対照群」はありません。リコピンの量が違う4群すべてで内臓脂肪が下がっている以上、この試験だけからリコピンの寄与を切り分けることはできません。そして、この試験は「トマトあり/なし」を比べたものでもありません。

Q. トマトなしで作っても効果は変わりませんか。

A. トマトを抜くことで効果が落ちることを示す根拠は、確認できませんでした。ただし栄養組成と味は変わります。1鍋あたり80kcal、食物繊維4.0gが減り、かさも400gぶん減ります。苦手なら外して問題ありません。かさと酸味を補いたい場合は、トマトジュース(食塩無添加のもの)やきのこ、酢を少量、といった置き換えがあります。

セロリ・ピーマン・たまねぎを抜いてもいいですか

抜けます。「この野菜でなければ脂肪が燃えない」という根拠はありません。抜けば、その分の量が減るだけです。

表5 材料を1つ抜いたときの、1鍋あたりの差(日本食品標準成分表2020年版〈八訂〉より算出)
抜く材料エネルギー食物繊維重量味の変化と代わりに入れるもの
トマト 400g−80 kcal−4.0 g−400 g酸味とうま味が消える。食塩無添加のトマトジュース、酢を少量、きのこ
セロリ 100g−12 kcal−1.5 g−100 g香りが穏やかになる。栄養面の影響はいちばん小さい
青ピーマン 35g−7 kcal−0.8 g−35 g苦味が消える。抜いても構成はほぼ変わらない
たまねぎ 600g−198 kcal−9.0 g−600 g甘みとかさが大きく減る。抜くなら別の野菜で量を戻す

表を見ると分かるとおり、この鍋のエネルギーとかさの大半はキャベツとたまねぎです。セロリとピーマンは味の担当で、抜いても構成はほとんど変わりません。苦手なものから外して構いません。

3日目で飽きる前提で設計します

脱落は3〜5日目に集中します。理由の最多は「味が薄い」です。先に味変を用意しておいてください。

SNSの投稿を追うと、「5日続けて飽きたので豚汁に切り替える」「3日目でスープだけに飽きたのでチーズと鶏むねを足した」といった記録が並びます。飽きは意志の問題ではなく、同じ味を続けたときに起きる普通の反応です。起きる前提で組み立てます。

味変を先に用意しておきます

カレー粉・しょうゆ・こしょう・酢、そして冷製。この4つを最初から予定に入れておきます。

コンソメを足して味を濃くするのは、食塩量が積み上がるので最後の手段です。カレー粉やこしょう、酢は食塩をほとんど増やさずに味を変えられます。夏なら冷やして食べるだけでも印象が変わります。

鶏むね肉・豆腐・卵を足すと、何kcal・たんぱく質何gが増えるか

鶏むね肉100gで105kcal・たんぱく質23.3g、卵1個なら71kcal・6.1gが増えます。

表6 スープに足すたんぱく質の早見(日本食品標準成分表2020年版〈八訂〉・可食部100gあたりの値から算出)
足すもの50g100g補足
鶏むね肉(皮なし・生)53 kcal/11.7 g105 kcal/23.3 gたんぱく質の効率がいちばん高い。煮込むだけで足せる
ツナ水煮(まぐろ缶詰・水煮フレーク・ライト)35 kcal/8.0 g70 kcal/16.0 g缶を開けるだけ。食塩相当量が100gあたり0.5g加わる
木綿豆腐37 kcal/3.5 g73 kcal/7.0 gかさは増えるが、たんぱく質は肉ほど入らない
鶏卵(全卵・生)71 kcal/6.1 g(Mサイズ1個ぶん)142 kcal/12.2 g落とし卵にすると1皿で完結する
ぶなしめじ(生)13 kcal/1.4 g26 kcal/2.7 gたんぱく質ではなく、かさとうま味を足す用

たんぱく質を足すのは「ズル」ではありません

足さないほうが問題です。1日3皿だけなら、たんぱく質は8.1g。成人男性の推奨量65gの8分の1です。

SNSでは「鶏むねを足してしまった」と後ろめたそうに書いている投稿を見かけます。逆です。鶏むね肉100gを1日1回足しても、増えるのは105kcalで、たんぱく質は23.3g入ります。1日3皿+鶏むね100gなら323kcal・たんぱく質31.4gになり、それでもまだ推奨量には届きません。

(臨床検査技師の考察)短期間で体重を落とすとき、減るのは脂肪だけではありません。たんぱく質が極端に少ない状態を続ければ、除脂肪の部分も一緒に減ります。7日で終える設計にするなら、その7日のあいだにたんぱく質をどう確保するかまで含めて決めておくべきです。

腹持ちが悪いときは、量ではなく組み合わせを変えます

スープの量を無制限に増やすより、たんぱく質を1品足すほうが空腹に効きます。

1皿73kcalなので、2皿にしても146kcalにしかなりません。エネルギーの問題ではなく、たんぱく質と脂質がほとんど入っていないことが空腹の原因です。上の表から1つ足すほうが、量を倍にするより早く落ち着きます。オートミールダイエット1週間の結果でも、続いたかどうかを分けたのは量ではなく組み合わせでした。

食物繊維は1鍋24.3g。急に増えるとお腹が張ることがあります

1鍋で24.3g、1日3皿で12.2gの食物繊維が入ります。普段より急に増える人では、腹部の張りやガスが出ることがあります。

お腹の調子がどう変わるかは、もともとの食物繊維の量、腸内細菌のようす、水分の摂り方によって人それぞれです。「便通がよくなる」と一律に言うことはできません。張りが強いときは、一度に食べる量を減らして、水を意識して摂ってみてください。

1週間の測り方|何を、いつ、どう記録するか

毎朝、起床後・排尿後・同じ服装・同じ機種で測ります。条件をそろえないと、7日ぶんの記録が比べられません。

表7 7日間の測定プロトコル
測るもの頻度条件読み方
体重毎朝1回起床後・排尿後・同じ服装・同じ機種・同じ床1週間の平均で見る。日ごとの上下はほぼ水分
体脂肪率毎朝1回体重と同時・同じ機種で絶対値は当てにしない。同じ機種の推移だけ見る
腹囲週1回へその高さ・立位・息を吐いた状態7日では動かないこともある。動かなくて正常
食べたもの毎食スープ何皿か+足したものを書くだけこれが無いと、あとで何も検証できません
体調毎日だるさ・頭痛・お腹の張りを一言でやめる判断の材料になる

体重は1週間の平均で見ます

1日単位の増減にはほとんど情報がありません。7日ぶんを平均して、前の週と比べてください。

(臨床検査技師の視点)検査値でも、日内変動や測定間のばらつきが大きい項目は、1点で判断しません。同じ条件で繰り返し測って、その動きを見ます。体重は日ごとに1kg前後動くことが珍しくなく、その大半は水分と消化管の内容物です。平均にすると、そのばらつきが薄まります。

血液検査と噛み合わせるなら、7日では動くものと動かないものがあります

7日間で動く検査値と、数か月かけて動く検査値があります。7日後に採血しても、多くは変わりません。

どの数値がどのくらいの時間軸で動くかはダイエットで血液検査の数値はいつ動く?にまとめています。7日間のスープの前後で健康診断を挟む予定があるなら、その数値がどの時間軸のものかを先に確かめてから解釈してください。

やめどきと、やってはいけないこと

決めた日でやめてください。そして、短い期間の強い制限を何度も繰り返さないでください。

7日終わったら、また繰り返していいですか

繰り返しは勧めません。速い減量では、胆石の問題が報告されているためです。

商業的な減量プログラムの参加者を、超低エネルギー食(VLCD)群と低エネルギー食(LCD)群で年齢・性・BMI・腹囲・胆石既往をそろえて1:1に対応させ、各3,320名(計6,640名)を1年追跡した研究があります。結果は、入院を要した胆石症がVLCD群48件・LCD群14件(ハザード比3.4、95%信頼区間1.8〜6.3、P<0.001)、胆嚢摘出術が29件・9件(ハザード比3.2、95%信頼区間1.5〜6.8、P=0.003)でした(Johansson K, et al. Int J Obes. 2013;38:279-284・PMID: 23736359)。著者は「絶対リスクは低いままだが、症候性胆石症のリスクはVLCDでおよそ3倍」と述べています。

ただし、この研究は「脂肪燃焼スープを7日間行った場合」のリスクを調べたものではありません。介入は数週間以上にわたる超低エネルギー食です。7日間のスープで胆石が3倍になる、という意味ではありません。

(臨床検査技師の考察)この報告を、7日間そのものを怖がる材料にする必要はありません。読むべきは「短い強い制限を何度も繰り返せば、合計の期間は長くなる」という点です。「3か月で3回やった」という運用は、合計21日間の極端な制限にあたります。そこはひと続きの期間として考えるほうが安全です。

Q. 脂肪燃焼スープは何日続けていいですか。

A. 始める前に終わりの日を決めて、その日でやめてください。7日という区切り自体に試験の裏付けはありませんが、期限を決めておくこと自体には意味があります。たんぱく質が極端に少ない食事を長く続ける理由はありません。7日を何度も繰り返すより、食前に1皿という形で長く続けるほうが、試験で確認されている使い方に近い形です。

だるさ・頭痛が出たら中止してください

だるさや頭痛が出たら、日数の途中でも中止してください。予定を守ることより優先されます。

SNSには「2日で3キロ落ちたが3日目にだるくなって辞めた」「7日間は頭痛も伴う」という記録があります。1日218kcalという食事で体調が変わるのは、驚くことではありません。症状が続く場合や、立ちくらみ・動悸がある場合は、我慢せず受診してください。

「食べすぎた翌日に飲めばリセットできる」は成り立ちません

前日に食べた分が翌日のスープで消えることはありません。1日で脂肪が付いて1日で消える、という機序はありません。

ただし、食べすぎた翌日にエネルギーの少ない食事を選ぶこと自体は、まったく問題ありません。「リセットされる」のではなく「数日単位でならす」という理解のほうが、実際に起きていることに近いです。翌日に体重が落ちたとしても、その多くは水分です。

妊娠中・授乳中・服薬中・持病がある方へ

始める前に医師に相談してください。エネルギーとたんぱく質が極端に少ない食事だからです。

糖尿病の薬を使っている方、腎機能に指摘がある方(この鍋は野菜量が多く、カリウムの摂取量も多くなります)、妊娠中・授乳中の方は、自己判断で始めないでください。体重を落とすこと自体が禁じられているわけではなく、その方法をどう選ぶかを一緒に決める必要がある、ということです。

まとめ

脂肪燃焼スープで体重が落ちる理由は、脂肪が燃えるからではなく、食べている量が少ないからです。

7日でやるなら、この3行だけ守ってください
始める前に終わりの日を決める。そして1皿を重量で決めて、毎朝同じ条件で測る
たんぱく質を毎日足す。スープだけなら1日8.1g。鶏むね肉100gで23.3g増える
終わったら繰り返さない。続けるなら「食前に1皿」の形にする。試験で確認されているのはそちらです

7日間で減った数字は、体脂肪の減少量ではありません。それでも、その1週間で「量を決めて記録する」という習慣がひとつでも残れば、7日ぶんの価値はあります。数字ではなく、そちらを持ち帰ってください。

脂肪燃焼スープのよくある質問

Q. スープは冷蔵庫で何日もちますか。冷凍できますか。

A. 冷凍はできます。日数については、家庭の冷蔵庫の温度や容器の条件が違いすぎるため、この記事では断定しません。大事なのは日数より冷やし方です。鍋のまま冷まさず、浅い容器に小分けしてすぐ冷やしてください。煮込み料理はウエルシュ菌が問題になりやすく、この菌は加熱しても芽胞が生き残り、20〜50℃をゆっくり通過する間に増えます。長く置くなら1食ぶんずつ冷凍して、食べるぶんだけしっかり再加熱してください。においや見た目では判断できません。

Q. 食べすぎた翌日のリセットに使ってもいいですか。

A. 食べすぎた翌日にエネルギーの少ない食事を選ぶこと自体は問題ありません。ただし「前日の分が帳消しになる」わけではありません。翌日に体重が落ちたとしても、その多くは水分と消化管の内容物です。数日単位でならす、という理解のほうが実際に近いです。

Q. 脂肪燃焼スープはアメリカの病院で作られたと聞きましたが本当ですか。

A. その由来を裏づける一次資料は、確認できませんでした。「心臓外科の手術前に太った患者を短期間で減量させるために、Sacred Heart Memorial Hospitalの心臓リハビリ部門で作られた」という説明が広く流通しています。ただし複数の二次資料では、名前を挙げられた病院側が関与を否定したとされています。起源は1950年代にさかのぼる出所不明のもので、1980年代にファクシミリで回覧される文書として広まったとされます。査読を経た臨床試験も確認できていません。

Q. お酒を飲んだら、その日は中断したほうがいいですか。

A. 中断する必要はありません。「アルコールを分解している間は脂肪燃焼が止まる」という説明を見かけますが、この記事ではその枠組みを使いません。お酒はエネルギーを持つ飲み物なので、その分だけ1日の合計が増える——という数え方のほうが実際に管理できます。中断して翌日から仕切り直すより、飲んだ分を記録に足すほうが、7日ぶんの記録が読めるものになります。

Q. 運動は組み合わせたほうがいいですか。

A. 1日218kcalの状態で強い運動を組み合わせることは勧めません。エネルギーが極端に足りない期間に負荷を上げると、体調を崩す方向に働きます。7日間は歩く程度にとどめて、運動を増やすのは食事量を戻してからにしてください。

参考文献

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  9. 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」/食品成分データベース リンク
  10. 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 リンク
  11. 厚生労働省「大量調理施設衛生管理マニュアル」(平成9年3月24日付け衛食第85号別添/最終改正 平成29年6月16日) リンク
  12. 日本肥満学会『肥満症診療ガイドライン2022』 リンク

本文の栄養価は、日本食品標準成分表2020年版(八訂)の可食部100gあたりの値から、この記事の標準レシピの分量で計算したものです。市販の調味料の値は各製品の栄養成分表示によります。制度・基準は改定されます(2026年8月時点の情報)。この記事は健康な成人が短期間の食事法を検討する際の参考として書いたもので、診断・治療に代わるものではありません。持病のある方、妊娠中・授乳中の方、薬を飲んでいる方は、始める前に医師に相談してください。

この記事を書いた人

臨床ブロガー 臨床検査技師/18年・88kg→65kg

検査値を通して人の体を見てきました。論文を確認し、自分の実測とは分けて書いています。医師・管理栄養士ではなく、診断・治療・服薬の判断は行いません。

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