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マッスルデリの実データまとめ

4つのプランの栄養基準と、実際にいくらかかるのか。継続割の解約条件と、向いていない人の条件まで、公式に出ている数字だけで並べました。

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低GIおやつ一覧|公式データベース4393件で見たGI値と、数字が1つに決まらない理由

小皿に分けられたアーモンド・カシューナッツ・ダークチョコレート・りんご・プレーンヨーグルト・せんべいを真上から写した写真

間食はやめたくないんです。血糖値を上げにくいおやつって、結局どれですか?

候補は絞れます。ただし「この食品のGIは○○だから安全」という決め方はできません。同じ食品名でも、公式のデータベースに載っている値そのものが大きく割れているからです。

この記事では、シドニー大学が公開しているGIデータベースの全4,393件を2026年9月5日に取得して、自分で集計しました。数字は出典をたどれるものだけを使い、全部そこから引いています。私は臨床検査技師です。診断や治療の指導をする立場ではありませんが、その数字がどんな条件で測られたのかを確かめるのは毎日やっている仕事です。GIの話は、そこを押さえるかどうかで結論が変わります。

この記事でわかること
・おやつのGI値の実測一覧(ナッツ・ヨーグルト・チョコ・せんべい・スナック菓子)と、日本で測定された商品別の値
・低GIおやつを選ぶ3条件(出どころ・1回量・エネルギー量)
同じ「白米」でGI 17〜114。数字が1つに決まらない理由
・パスタのGI値と、アルデンテにしてもGIは下がらなかったという同一研究の結果
・さつまいものGI値は、茹でと焼きで約2倍違うこと
・「低GIの食べ方」に根拠がある範囲と、そこから言えないこと

目次

結論|低GIおやつは「候補を絞る」ところまで。GI値は1つに決まらない

GI値でできるのは候補を絞ることまでです。同じ食品名でも測定ごとに値が大きく違うので、一覧の数字を1つずつ覚えても外れます。

これは実測から言えることです。シドニー大学のGIデータベースには「白米」として84件の測定値が載っていますが、その幅はGI 17〜114でした。低GI(55以下)から高GI(70以上)まで、区分を全部またいでいます。食パンも80件で40〜94です。

それでも一覧には意味があります。ナッツやプレーンヨーグルトのように、どの測定でも低い側に集まる食品はあるからです。「どれが候補か」までは絞れて、「これなら安全」までは言えない。この記事はその線を引くために書いています。

先に断っておくと、この記事は「GIは無意味だ」という話ではありません。低GIの食事パターンには糖尿病患者を対象にした試験の裏づけがあります(後述)。当てにならないのは、個別の食品に付いた1つの数字のほうです。

低GIおやつの候補一覧|公式データベースで確認できたGI値

低GI側に集まるのはナッツ、プレーンヨーグルト、高カカオのチョコレートです。

高い側に出たのはせんべい、ポップコーン、ポテトチップスでした。

ここではあえて順位を付けません。測定の件数も条件も食品ごとに違うので、一列に並べると「この数字が正しい値だ」と読めてしまい、この記事が言いたいことと逆になるからです。幅(最小〜最大)と件数を一緒に見てください。

おやつ測定件数GIの幅中央値読むときの注意
ナッツ類135〜2823糖質が少なくGI測定になじまない(後述)
ヨーグルト(無糖)3611〜6736加糖・果肉入りは別物。幅が広い
チョコレート815〜8343カカオ分と砂糖の量で大きく動く
りんご(生)1028〜4540果汁・ドライは除いた値
バナナ2530〜7548熟度で動く。青いほど低い傾向
ポテトチップス748〜7257件数が少ない
ポップコーン751〜8962味付けで動く
せんべい・米菓類1151〜9782日本で測ったプレーンせんべいは91
表1:おやつのGI値(シドニー大学GIデータベース全4,393件を2026年9月5日に取得し、食品名で抽出して集計。すべてブドウ糖=100の尺度)

気をつけたいのはせんべいです。日本で測定されたプレーンなせんべいはGI 91でした(Sugiyama 2003)。油で揚げていない商品もありますが、この値は白米の高い側と変わりません。

日本で測定された商品別のGI値

日本で測定された商品では、カカオ86%のチョコレートが18、カカオ72%が29、プレーンなせんべいが91でした。

データベースには、日本の市販商品を測定した値も入っています。商品名で確認できるぶん、カテゴリの平均より使いやすい数字です。

商品GI測定
チョコレート効果 カカオ86%(明治)18シドニー大学GI研究サービス
チョコレート効果 カカオ72%(明治)29同上
アーモンドチョコレート(明治)24同上
マカダミアチョコレート(明治)24同上
ミルクチョコレート(明治)39同上
ソイジョイ アップル(大塚製薬)19同上
ソイジョイ ストロベリー(大塚製薬)33同上
ソイカラ のり&納豆(大塚製薬)37同上
せんべい(プレーン)91Sugiyama 2003
表2:日本で測定された商品別のGI値(同データベースより)

カカオ分が上がるほどGIが下がる並びになっています。ただしこれらはいずれも1回の測定値です。日本で測ったからといって、海外のデータより確かだということにはなりません。あとで見るとおり、同じ食品を測り直すと値は動きます。

ナッツ・ゆで卵・豆腐バーは、そもそもGIで比べる食品ではない

糖質がごく少ない食品は、GIの土俵に乗りません。GIは炭水化物の質を比べる指標だからです。

その炭水化物がほとんど無い食品には、そもそも当てはめられません。

GI測定の国際規格であるISO 26642:2010は、1食あたりの利用可能炭水化物が10g以上ある食品を試験の対象としています。ゆで卵、チーズ、するめ、豆腐バーのような食品は、GI値が低いのではなくGIで評価する対象になっていないと考えるほうが正確です。表1のナッツ(5〜28)も同じで、「GIが極端に低い優秀な食品」ではなく「GIでは差が付かない食品」と読んでください。

血糖という点だけで見れば、これらを間食に選ぶのは理にかなっています。ただしその理由は「低GIだから」ではなく「糖質が少ないから」です。

干し芋には、焼き芋や茹で芋のGIをそのまま当てはめられない

干し芋は乾燥させたぶん、同じ重さあたりの糖質量が生の芋とまったく違います。GI値以前に、食べる量から見る必要があります。

今回集計した4,393件には、干し芋として測定された値は見当たりませんでした。カロリーや食べる量の話はさつまいもダイエットで太ったのはなぜかで扱っているので、そちらを見てください。

低GIおやつを選ぶ3つの条件

選ぶときに見るのは3つです。GI値の出どころ、1回に食べる量、そしてエネルギー量。

GI値そのものは、3つのうちの1つでしかありません。

1. そのGI値が、どこで測られた数字か確認できるか

出典の書かれていないGI値は使わないほうが無難です。どの製品を、どんな集団で測った数字なのか判断できません。

確かめる先はシドニー大学のGIデータベースです。食品名・製造者・測定した国・被験者数・測定年まで載っているので、その値がどれくらい一般化できるかを自分で判断できます。

2. 1回に食べる量を先に決める(GLの考え方)

GIが低くても、食べる糖質の量が多ければ食後血糖への影響は大きくなります。量まで含めて見る指標がGL(グリセミック負荷)です。

GL = GI × その1食に含まれる利用可能炭水化物(g)÷ 100

たとえばGI 40の食品でも、1回に炭水化物を50g食べればGLは20になります。GI 70の食品を炭水化物10gぶんだけ食べたときのGLは7です。GIの低さは、量を決めていない限り意味を持ちません。1日にどれくらいの糖質を見込むかは糖質は一日何グラムまでかで整理しています。

3. GI値とエネルギー量は別の話だと分けておく

GIが低いことと、エネルギーが低いことは無関係です。両方を満たす食品ばかりではありません。

ナッツも高カカオチョコレートも、GIは低い側ですが脂質が多く、エネルギー密度は高い食品です。

体重は最終的に摂取エネルギーと消費エネルギーの差で決まります。低GIのおやつに替えたことで総エネルギーが減っていなければ、体重の側には何も起きません。

そもそもGI値とは|同じ量の炭水化物で比べた、食後2時間の血糖の上がり方

GI値は、ブドウ糖を100としたときに、食後2時間の血糖の上がり方を相対的に表した数字です。

食品そのものの成分ではありません。人に食べさせて、採血して測る値です。

ここを取り違えると、あとの数字が全部ずれます。GIは「その食品を食べたときの血糖値」ではありません。食品ごとに炭水化物の量をそろえて測った、上がり方の比べ方です。

測り方はISO 26642:2010で決まっている

12時間絶食し、炭水化物50g分を食べ、120分まで採血して、その面積を基準食と比べます。

この手順を定めているのがISO 26642:2010です。FAO(国連食糧農業機関)とWHOが共同で作った国際規格です。

手順はこうです。被験者は12時間絶食してから、利用可能炭水化物として50g分にあたる量の試験食を食べます。食べる前に基線を取り、その後15分・30分・45分・60分・90分・120分で採血して、血糖曲線の増加分の面積(iAUC)を出します。同じ人にブドウ糖など基準食も食べてもらい、その面積で割って100を掛けたものがGIです。

大事なのは、これが実験室の条件で出した値だということです。12時間絶食して、その食品だけを、炭水化物50g分きっちり食べる。ふだんの間食とは条件がまるで違います。

低GIは55以下、中GIは56〜69、高GIは70以上

分類の線は3本です。ブドウ糖を100とした尺度で、55以下が低GI、56〜69が中GI、70以上が高GIとされています。

この記事に出てくる数字はすべてブドウ糖=100の尺度です。GIには白パンを100とする尺度もあり、混ざると比較できなくなるので、そろえてあります。

パッケージの「低GI」表示に、日本には国の基準がない

日本には、食品パッケージへのGI表示について国が定めた専用の基準がありません。

「低GI」と書かれていても、その根拠は各社の判断によります。

2021年に世界各国の表示制度を整理したレビューでは、GI表示に規定を持つ国としてオーストラリア・ニュージーランド、南アフリカ、シンガポールなどが挙げられ、日本・アメリカ・EU各国・韓国・台湾には定めがないと分類されています。オーストラリアとニュージーランドには認証マークの制度があり、300を超える食品・飲料に付いています。

これは「日本の低GI表示が嘘だ」という意味ではありません。国が決めた共通の物差しがないので、表示の根拠は商品ごとに確認するしかないということです。

同じ食品でもGI値は1つに決まらない|白米は17〜114

GI値は食品ごとに決まった定数ではありません。同じ食品名でも、測定ごとに大きく違う値が出ます。

これが、この記事でいちばん伝えたいことです。数字で見てください。

食品件数GIの幅中央値四分位範囲
白米8417〜1147252〜83
食パン(白)8040〜947063〜76
パスタ(精白)7922〜784840〜55
玄米2046〜956457〜75
バナナ2530〜754842〜55
チョコレート815〜834330〜52
ヨーグルト(無糖)3611〜673626〜48
表3:同じ食品名で測られたGI値の幅(四分位範囲=真ん中50%が収まる幅。シドニー大学GIデータベース、2026年9月5日取得)

幅の両端だけを見ると極端な例に引っぱられるので、四分位範囲も並べました。白米は最小17・最大114ですが、真ん中の50%だけを見ても52〜83あります。低GIと高GIをまたいだままです。

この集計をどうやったか

全4,393件から食品カテゴリと食品名で抽出し、各測定を1件として中央値と四分位範囲を出しました。

再現できるように条件を書いておきます。数字だけ見せて根拠を出さないのは、この記事が批判している側のやり方になるからです。

  • シドニー大学が公開するGIデータベースの全件(4,393件)を2026年9月5日に取得
  • 食品カテゴリと食品名で抽出(例:白米は「Cereal Grains」「Rice」カテゴリのうち食品名にwhite rice等を含むもの)
  • 同じ食品を別の研究・別の製品で測った値は、それぞれ1件として数えています
  • 中央値・四分位範囲は抽出した件から算出
  • データベースは更新されるため、件数と幅は取得時点のものです

同じ人が同じ白パンを食べても、値は3つの区分にまたがった

63人が同じ白パンを繰り返し食べた試験でも、測定値は低GI・中GI・高GIの3区分にまたがりました。

データベースの幅は、違う製品や違う研究を並べたものです。条件をそろえたらどうなるかを調べた試験があります。

健康な成人63人に、同じ白パンを規格どおりの方法で繰り返し食べてもらった無作為化試験です(Matthan 2016)。結果は平均GI 62、標準偏差15。ばらつきの大きさを変動係数で見ると、同じ人の中での変動が20%、人と人のあいだの変動が25%でした。参加者の測定値は、低GI・中GI・高GIの3区分すべてにまたがっています。

この試験では、なぜばらつくのかも調べています。インスリン指数で説明できたのが15%、HbA1cで説明できたのが16%。大部分は説明が付いていません。著者は、GIを食品選択の指針にするのは良い方法ではなさそうだと結論しています。

言えるのは「同じ食品を同じ規格で測っても値は再現しきらない」までです。「GIという指標が間違っている」ではありません。集団の平均としては意味があり、個人の1回の食事を当てる用途には向いていない、という話です。

ばらつきの原因になりうるもの

品種、加工の仕方、調理の程度、測った人の集団。これらがGI値に影響しうることは、個別の研究で示されています。

ただし、表3の幅がそれぞれ何によって生じたのかは、この集計からは分かりません。データベースの横断集計は原因を切り分ける設計になっていないからです。「幅がある」ことは実測、「原因はこれだ」は別の研究が必要、と分けて読んでください。オートミールダイエット1週間の結果でも、同じように「表の数字と自分の結果が合わない」という問題を扱っています。

「低GIの食べ方」自体には根拠がある。ただし血糖の話

低GIの食事パターンそのものには、試験の裏づけがあります。ただし血糖と脂質の指標での話です。

示されているのは体重ではありません。ここは分けて読む必要があります。

糖尿病の人を対象にした無作為化試験を集めたメタ解析があります(Chiavaroli 2021)。追跡期間の中央値は12週。GI・GLが低い食事パターンをとった群は、そうでない群に比べてHbA1cが平均0.31ポイント低下しました。空腹時血糖やLDLコレステロール、中性脂肪といった指標にも小幅な改善が出ています。

0.31ポイントという差は、欧州医薬品庁が合併症リスクの低下という点で臨床的に意味があるとしている0.3ポイントの線を超えています。小さいけれど無視する数字ではありません。

「血糖の管理が改善する」と「痩せる」は同じではない

この試験が示したのは血糖管理の指標であって、体重が減ったという結果ではありません。対象も糖尿病の人です。

ダイエットの文脈でGIを調べていると、この2つが混ざりやすくなります。低GIのおやつに替えれば痩せる、という証拠にはなっていません。体重の側で効くとしたら、それは低GIの食品を選んだ結果として食べる量やエネルギーが変わったときです。

主食のGI値|パスタ・そば・うどん・米・パン

今回の集計では、パスタの中央値が主食のなかで低い側に出ました。ただしどれも幅が広く、順位として扱える差ではありません。

主食件数GIの幅中央値
パスタ(精白)7922〜7848
パスタ(全粒)1333〜7355
そば346〜5953
うどん638〜6256
玄米2046〜9564
食パン(白)8040〜9470
白米8417〜11472
表4:主食のGI値(同データベースより。そば・うどんは件数が少ない点に注意)

パスタのGI値は22〜78。今回の集計では白米・食パンより中央値が低い

精白のパスタは79件で、GIの幅は22〜78、中央値は48でした。主食のなかでは低い側です。

今回そろえて集計した白米(72)や食パン(70)と比べると、中央値は20ポイント以上低い位置にあります。

日本で測定された値もあります。日清食品のスパゲッティでGI 46(Sugiyama 2003)。イタリアの市販品を測った研究では、バリラのスパゲッティ5番が33、ディチェコの12番が50と、銘柄でも差が出ています。

アルデンテにしてもGIは下がらなかった。効いたのは形状

茹で時間を変えてもGIはほとんど動きませんでした。同じ研究のなかで比べると、差が出たのは茹で加減ではなく麺の形です。

糖尿病の患者13人を対象に、パスタの形状・茹で時間・たんぱく質強化の影響を調べた研究があります(Wolever 1986)。結果はこうでした。

  • スパゲッティを5分茹で=GI 45±6、15分茹で=GI 46±5。有意な差はなし
  • 形状では差が出た。マカロニ 68±8 > 星型パスティーナ 54±6 > スパゲッティ 45±6(マカロニとスパゲッティの差はP<0.01)
  • たんぱく質を強化したパスタは38±4で、こちらも有意差なし

「アルデンテにすれば血糖が上がりにくい」という説明をよく見かけますが、少なくともこの研究では支持されていません。影響していたのは表面積、つまり麺の形でした。細長い形のまま茹でるスパゲッティより、短く切られて表面積の大きいマカロニのほうが高く出ています。

1986年の研究で、被験者は13人です。これ1本で「茹で時間は絶対に関係ない」とまでは言えません。ただ、同じ研究のなかで条件を変えて比べた結果なので、銘柄違いの数字を並べるより信頼できます。

全粒粉パスタは33〜73。全粒なら必ず低いわけではない

全粒粉パスタの中央値は55で、今回の集計では精白の48より高く出ました。

件数が13件と少ないので断定はできませんが、少なくとも「全粒に替えれば下がる」と言える結果ではありません。

個別に見ると、バリラの全粒スパゲッティが35、ディチェコの全粒が55、オーストラリアで測られた全粒スパゲッティ(8分茹で)が62です。精白か全粒かという区分より、製品ごとの差のほうが大きく出ています。

さつまいものGI値は、調理法で低GIと高GIをまたぐ

さつまいものGI値は、茹でると低GI、焼くと高GIになります。同じ研究のなかで比べて、およそ2倍の差が出ています。

ジャマイカでよく食べられるさつまいも10品種を、調理法を変えて測った研究があります(Bahado-Singh 2011)。被験者は糖尿病でない10人(男性5人・女性5人、平均年齢27±2歳)です。

調理法GIの範囲(10品種)区分
茹でる(皮をむいて25mm厚・20分)41±5 〜 50±3低GI
ロースト79±4 〜 93±2高GI
焼く(皮つき175℃・45分)82±3 〜 94±3高GI
表5:さつまいも10品種の調理法別GI値(Bahado-Singh 2011。同一研究内の比較)

10品種すべてで、茹でたものが焼いたものより低く出ました。著者は、GIは調理法によって大きく変わり、品種による差はそれより小さいと結論しています。

データベース全体を横断して集計すると、さつまいもは茹で16件で41〜75(中央48)、焼き28件で51〜94(中央86)でした。調理法で変わるという結論は、同一研究の比較のほうが根拠として強いので、表5を見てください。

この研究はジャマイカの品種と、そこで一般的な調理法で行われています。日本の紅はるかや安納芋を焼き芋にしたときの値ではありません。今回集計した4,393件のなかに、日本のさつまいもを測定した値は見当たりませんでした(2026年9月5日時点)。

焼き芋のカロリー、冷やしたときのレジスタントスターチ、干し芋の量の問題はさつまいもダイエットで太ったのはなぜかで、実験データをもとに整理しています。

GI値で見落としやすい4点

低GIのおやつを選ぶとき、GI値のほかに確認しておきたい点が4つあります。数字の周りの条件です。

1. その数字の出どころを確認していない

出典の書かれていないGI値は、どの製品をどんな条件で測ったのか分かりません。

同じ食品名で幅が20〜100ポイントある以上、「一般的なGI値」という言い方自体が成り立ちにくくなっています。

2. 1回に食べる量を決めていない

GIは炭水化物の量をそろえて測った値です。食べる量が増えれば、GLは比例して大きくなります。

袋のまま食べる前提だと、GIの低さは打ち消されます。先に1回量を決めてください。

3. エネルギー量を見ていない

GIが低くても、エネルギーが低いとは限りません。ナッツも高カカオチョコも脂質の多い食品です。

体重は摂取エネルギーと消費エネルギーの差で決まります。ここを見ないと、数字は動きません。

4. 置き換えではなく、追加になっている

いままでのおやつを替えたのか、足したのか。足していれば、総摂取エネルギーは増えます。

替えたのか足したのかは、記録して確かめてください。

GI表で決まらない部分は、自分の食後血糖でしか分からない

GI値は集団の平均です。自分がその食品を食べたときにどう動くかは、平均からは決まりません。

Matthan 2016で見たとおり、同じ白パンでも人によって、また同じ人でも回によって値が動きます。表を見て候補を絞るところまではできますが、そこから先は個別の話になります。

ただし、だから全員が血糖を測るべきだ、という話にはなりません。個人差があることと、CGMを使えば健康や体重の結果が良くなることは別です。後者を示した証拠は、いまのところ強くありません。

血糖を測ることでどこまで分かるのか、費用はいくらか、そもそも測るべきかは血糖値を測るダイエットは効果があるかで、無作為化試験と測定器の誤差の規格から整理しています。関心がある人だけ読んでください。

まとめ

低GIおやつの候補は絞れます。ナッツ、プレーンヨーグルト、高カカオのチョコレートです。

どの測定でも低い側に集まりました。逆にせんべいは、日本で測られた値がGI 91です。

ただし、その数字を固定値として扱わないでください。公式のデータベースでも同じ「白米」でGI 17〜114、同じ白パンを規格どおり63人に繰り返し食べさせても値は3つの区分にまたがります。GI値は候補を絞る道具であって、答えではありません。

選ぶときは3つ。数字の出どころを確認する、1回量を決める、エネルギー量も見る。低GIの食事パターン自体には糖尿病患者を対象とした試験の裏づけがありますが、示されているのは血糖と脂質の指標で、体重ではありません。そこは分けて考えてください。

よくある質問

Q. 「低GI」と「低糖質」は同じですか。

A. 別のものです。GIは炭水化物の上がり方の速さを比べた指標で、低糖質はの話です。カカオ86%のチョコレートはGI 18ですが、糖質がゼロなわけではありません。逆に糖質がごく少ない食品は、GIの測定対象にならないので「GIが低い」とは言えません。

Q. 食べる順番を変えると、GI値は下がりますか。

A. GI値そのものは変わりません。GIは食品ごとに、炭水化物50g分を単独で食べる条件で測った値だからです。順番で変わるとしたら、その食事全体の血糖の動きのほうです。GI値と、実際の食後血糖は別のものだと分けてください。

Q. GI値は年齢や体質で変わりますか。

A. 人によって違います。同じ白パンを63人が食べた試験では、人と人のあいだのばらつきが25%ありました。ただし、その差をインスリン指数で説明できたのは15%、HbA1cで16%だけです。何が個人差を決めているのかは、大部分が分かっていません。年齢そのものの影響は、今回参照した資料では確認できませんでした。

Q. コンビニでおやつを選ぶとき、何を見ればいいですか。

A. 栄養成分表示の炭水化物(または糖質)の量とエネルギー量です。GI値はパッケージに書かれていませんし、日本には表示の公的基準もありません。炭水化物の量が分かればGLを自分で計算できます(GI×炭水化物g÷100)。

Q. GI値の表に載っていない食品は、どう考えればいいですか。

A. 似た食品の値を当てはめないでください。同じ食品名でも幅が20〜100ポイントある以上、「近そうな食品の数字」はほとんど根拠になりません。表に無いものは、炭水化物の量と1回量で判断するほうが確実です。

参考文献

この記事の数値は、次の資料と1つずつ対応させています。出典のない値は使っていません。

  1. The University of Sydney. Glycemic Index Research Service. GI Search(オンラインデータベース). 全4,393件を2026年9月5日に取得して集計。 glycemicindex.com
  2. Matthan NR, Ausman LM, Meng H, Tighiouart H, Lichtenstein AH. Estimating the reliability of glycemic index values and potential sources of methodological and biological variability. Am J Clin Nutr. 2016;104(4):1004-1013. PubMed
  3. Chiavaroli L, Lee D, Ahmed A, et al. Effect of low glycaemic index or load dietary patterns on glycaemic control and cardiometabolic risk factors in diabetes: systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials. BMJ. 2021;374:n1651. doi:10.1136/bmj.n1651
  4. Wolever TM, Jenkins DJ, Kalmusky J, et al. Glycemic response to pasta: effect of surface area, degree of cooking, and protein enrichment. Diabetes Care. 1986;9(4):401-404. doi:10.2337/diacare.9.4.401
  5. Bahado-Singh PS, Riley CK, Wheatley AO, Lowe HIC. Relationship between processing method and the glycemic indices of ten sweet potato (Ipomoea batatas) cultivars commonly consumed in Jamaica. J Nutr Metab. 2011;2011:584832. doi:10.1155/2011/584832
  6. Sugiyama M, Tang AC, Wakaki Y, Koyama W. Glycemic index of single and mixed meal foods among common Japanese foods with white rice as a reference food. Eur J Clin Nutr. 2003;57(6):743-752. PubMed
  7. Scazzina F, Dall’Asta M, Casiraghi MC, et al. Glycemic index and glycemic load of commercial Italian foods. Nutr Metab Cardiovasc Dis. 2016;26(5):419-429. PubMed
  8. Atkinson FS, Brand-Miller JC, Foster-Powell K, Buyken AE, Goletzke J. International tables of glycemic index and glycemic load values 2021: a systematic review. Am J Clin Nutr. 2021;114(5):1625-1632. PubMed
  9. International Organization for Standardization. ISO 26642:2010 Food products — Determination of the glycaemic index (GI) and recommendation for food classification. iso.org
  10. Fitzgerald NM, et al. Dietary glycaemic index labelling: a global perspective. Nutrients. 2021;13(9):3244. doi:10.3390/nu13093244

GI値はすべて2026年9月5日時点でシドニー大学のデータベースから取得したものです。データベースは更新されるため、件数と範囲は変わることがあります。この記事は糖尿病の診断・治療に代わるものではありません。血糖値に不安がある場合は医療機関を受診してください。

この記事を書いた人

臨床ブロガー 臨床検査技師/18年・88kg→65kg

検査値を通して人の体を見てきました。論文を確認し、自分の実測とは分けて書いています。医師・管理栄養士ではなく、診断・治療・服薬の判断は行いません。

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